春場所で躍進の高安 元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方が見た「変化」
https://news.yahoo.co.jp/articles/d036f74791bbdb222b23f... 大相撲春場所は、大関経験者で東前頭7枚目の高安が土俵を盛り上げた。11日目に若隆景に
敗れるまで破竹の10連勝。12勝3敗で優勝決定戦に進み、あと一歩のところで再び若隆景に敗れた
ものの、復調を印象づけた。
兄弟子として苦楽をともにし、引退後も稽古(けいこ)をつけていた二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は
「新しい高安になってきている」と心身の変化を評した。
初日に高安を見た時に「肩から背中の張りがものすごく、腰まわりもかなり太い。落ちかけていた
ハムストリング(太もも裏の筋肉)も復活していた」と感じたという。以前に稽古で胸を出した際は精彩を
欠き、「軽さが目立つ。もう高安は終わりかな」と思ったこともあった。それだけに状態の良さが目を引いた。
所属する田子ノ浦部屋には高安以外に関取はいないが、「攻める力が戻ってきた。(若い衆に)胸を出して、
工夫しながら良い稽古ができているのではないか」とみている。
作戦面でも工夫が見て取れたという。顕著だったのは12日目の新大関・御嶽海との一番。得意とは逆の
右四つをあえて狙った作戦が奏功したと分析する。「ベテランらしく、よく考えた。うまく自分のペースにはめて
いけた」。以前は力任せな部分もあったが、経験を重ねて頭脳的な相撲を取れるようになり、復活したと指摘する。
入門時は「関取になるとさえ思わなかった」という弟弟子について、二所ノ関親方は「我慢強くやり続けてきたって
いうのが、成長したところかもしれない」と話した。高安は2019年九州場所を最後に大関から陥落したが、熱心に
稽古に取り組む姿勢は変わらなかった。「まだ強くなりたいという気持ちを感じた。神様に見放されているのかなと
思うことはたくさんあったが、(心の)炎は消えていなかった」
最終盤に星を落として今場所も賜杯には届かなかったものの、地力の高さを証明した。
兄弟子が認める不屈の闘志で鍛錬を続ければ悲願を成就する時は訪れるだろう。
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