◆ロシア軍の攻撃はどこに?
半径およそ10メートル、深さは2メートルほどのクレーターのような穴があいていたのは、キーウ中心部にあるタラス・シェフチェンコ公園。
ウクライナの東大とも言われるキーウ大学の学舎が目の前にある市民の憩いの場で、ミサイルが着弾したすぐそばには子どもたちの遊具もありました。
市民
「子どもたちのいない時間帯だったことが不幸中の幸いです。市民の憩いの場にミサイルを落とすなんて」
「テロでしかありません」
取材に応じてくれた市民はそう語り、公園にいた7歳の男の子はひと言、「最悪だ」と、つぶやきました。
◆“憩いの場”も標的に
ロシア軍のミサイルは、ドニプロ川を見渡す高台にある公園にも着弾しました。
ふだん多くの市民が集まるこの公園。実は前日の日曜日、私はこの場所を訪れていました。軍事侵攻から7か月以上がたったキーウ市民はどんな日常を過ごしているのか知りたいと思い、小雨が混じるあいにくの天気でしたが、出かけたのです。
ウクライナ語がわからないこともあったかもしれませんが、少なくとも公園にいた人たちは、日曜日の午後を楽しそうに過ごしているように見えました。
ウクライナの非常事態庁によりますと全土であわせて20人が死亡した10日のミサイル攻撃。キーウでは、公園以外にも中心部にある高層のオフィスビルが大きく損傷。
ロシア軍によるミサイル攻撃が、日中、多くの人たちがいる時間だったらどうなっていたのか、想像するだけで血の気が引きました。
◆攻撃続くキーウ 自爆型ドローンまで
11日。再び早朝に防空警報のサイレンが鳴り響きました。
キーウ中心部への攻撃は確認されませんでしたが、ほかの都市ではミサイルなどによる攻撃が相次ぎ、その後も連日、防空警報が鳴る日々が続きました。
そしてウクライナ全土への大規模攻撃から1週間となる17日の朝。
午前6時半ごろサイレンの音で目を覚まし、「またか」そう思った矢先、「ズドーン」という、1週間前に聞いたのと同じような重く低い音が響き渡りました。さらにその30分後にも同じような爆発音が。
着弾した場所の1つは1週間前もミサイルが落ちた高層ビルの目の前、国営の電力会社の敷地内でした。キーウのクリチコ市長は「この日の攻撃で建物が被害を受け、妊娠6か月の女性など4人が死亡した」と発表。ウクライナ政府は「イラン産の自爆型の無人機による攻撃だった」としています。
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