『最近の中国軍の動きはいやらしい』
このところ防衛省関係者との会話で何度も聞くことばだ。
“いやらしさ”とは何なのか。
これまでの中国軍の活動を分析すると、いくつもの変化が浮かび上がってきた。
アメリカで2期目のトランプ政権が発足し、今後の米中関係の行方を各国が注視するなか、その変化は何を示すのか。
─────“沈黙”─────
2024年12月、台湾の周辺で異変が起きていた。
台湾外交部は南西諸島から台湾を経てフィリピンに至るいわゆる「第1列島線」の周辺海域に中国が連日、多数の艦船を展開させていると公表。
「軍事的などう喝を直ちにやめるよう求める」と強く非難した。
その規模は1996年にいわゆる「台湾海峡ミサイル危機」が起きて以降、「最大規模の海上軍事行動」とも報じられた。
この1週間ほど前、台湾の頼清徳総統は初めての外国訪問中にハワイやグアムに立ち寄り、アメリカ議会の要人と電話で会談。
これに中国は反発し、「断固として強力な措置をとる」と表明していた。
中国は2024年5月に就任した頼清徳総裁を「台湾独立派」と非難し、台湾周辺でたびたび軍事的な活動を実施してきた。
就任直後の5月、そして10月には「連合利剣」と名付けた演習の実施を発表。
台湾を取り囲むように設定した海域と空域の図を示し、10月は英語でも情報を発信して、大々的にアピールしていた。
こうした演習の後の中国の「断固として強力な措置」の表明に、台湾当局は警戒を強めた。
一連の動きを防衛省・自衛隊も注意深く監視していた。
南西諸島の海域を航行する中国軍の艦艇を追尾、分析。同時に5月と10月の演習も踏まえ、中国がどのようなメッセージを発するかにも強い関心を持っていた。
ところが中国国防省は台湾が非難した軍事的な活動について、詳しい説明を一切せず、沈黙した。
「なぜだ」
防衛省関係者はこの沈黙を意外性を持って受け止めた。何も言わずに行動する状況に5月や10月の大規模演習とは異なる不気味さを感じたという。
“沈黙”はそれだけではなかった。
以下ソース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250127/k1001470278...
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