「電通がいないと現場が回らない」と言われる真髄は、徹底的な黒子(裏方)としての危機管理能力と、VIPや参加者や関係者への執念深いほどのおもてなし(ホスピタリティ)にあります。
世界中のVIPの「完璧なカルテ」を作っている
オリンピックや国際会議では、世界各国の王室、IOC委員、世界的企業のCEOなどのVIPが来日します。電通はこれらのVIP一人ひとりに対して、信じられないほど詳細な「個人カルテ」を作成していると言われています。
* 趣味嗜好、アレルギー、好きなワインの銘柄やタバコのブランド
* 過去の来日時に喜んだお土産、嫌がった移動手段
* 車の座席のこだわり(右側、左側のどちらに座るのを好むか)
これらをすべて把握し、VIPが日本に滞在している間、ストレスを「1秒も感じさせない」アテンドを行います。移動する車の手配から、ホテルの部屋の室温、好みの枕の硬さまで先回りして調整されているため、外国人要人は「日本でのイベントは世界一居心地が良い」と口を揃えます。
「絶対にNOと言わない」危機対応(雨天時の神対応)
国際イベントの現場では予期せぬトラブルが多発しますが、電通の現場責任者やスタッフは「できません」と言わないことで有名です。
* ある屋外レセプションで、開始直前に突然の大雨が予報された際、電通のスタッフは数十分のうちに周辺エリアの高級ホテルやレストランの空き状況を片っ端から押さえ、即座に「完璧な代替会場」を用意し、移動用バスやタクシーまで何十台も瞬時に手配してイベントを何事もなかったかのように成功させた、という逸話があります。
* 必要とあれば、数千人規模のイベントのスタッフ全員に「全く同じ動きができるマニュアル」を数日で叩き込み、傘下の[電通ライブ]などのイベント専門会社や、無数の下請け企業を軍隊のように統率して現場の混乱を未然に防ぎます。
記者の「胃袋」まで掴むメディアコントロール
イベントを成功させるには、国内外のメディア(テレビ・新聞・雑誌)に好意的な報道をしてもらう必要があります。電通はプレスセンターの環境作りにも一切妥協しません。
* 徹夜で原稿を書く外国人記者のために、24時間いつでも温かい日本食(寿司や天ぷら、質の高いお弁当など)や夜食が無償で提供されるブースを設置。
* 通信環境の速さ、電源の数、さらには「記者の疲労を癒やすためのマッサージブース」まで用意されることもあります。
こうした「居心地の良さ」を提供することで、メディア側のストレスをなくし、結果としてイベント全体の評判へと繋げる計算されたおもてなしを行っています。
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国際イベント運営は、「金の力」と「泥臭いマンパワー」の融合です。世界中の大富豪やスポーツ利権のボスたちが何を望んでいるかを誰よりも知り尽くし、それを実現するために日本の下請けネットワークをフル稼働させて、1ミリの狂いもなく現場をコントロールする。この「泥をかぶる裏方力」があったからこそ、国や自治体は電通に全幅の信頼を置き、丸投げしてきたという歴史があります。
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