震度6強の揺れが襲った熊本県八代市では、ベトナム人の若い男女5人が人命救助に奮闘した。地域住民と力を合わせて倒壊家屋から高齢の女性を助け出した。「頑張って」と声を掛け続けた5人。「助かって良かった」と話した。
5人は「特定技能」の在留資格で日本にやってきた。在日1~4年目で、八代市興善寺町で暮らしながら、ブロッコリー農家で働いている。
地震があった7月28日夕、5人は早朝からの早出勤務を終えて就寝していた。大きな揺れの後に屋外を見ると、隣の家が大きく壊れているのが目に入った。
「おばあちゃんが家の中にいる」。90代で1人暮らしの女性は、毎日のように顔を合わせてあいさつする仲だったという。
表に出ると、近くに住む女性の娘が助けを求めていた。5人全員ががれきに上っては危険と考え、まずは2人が隙間(すきま)から「おばあちゃん、おばあちゃん」と呼びかけると反応があった。
近隣の人たちも集まり、近所から借りてきたのこぎりで木材を切りながら30分ほどで、女性を抱きかかえて救出した。
5人は女性が救助された後も「頑張って、頑張って」と声を掛け続けた。女性は足を骨折する重傷を負ったが、意識ははっきりしていたという。
レ・フイ・トゥアンさん(25)は「毎日仕事に行く時、やさしく声を掛けてくれて自分のおばあさんだと思っていた。助かって本当に良かった」と話す。
近くに住む西田和徳さん(75)は家屋に駆けつけると、ちょうど女性ががれきから引っ張り出される瞬間だった。「5人が動き、早く救出されたから命があった」と胸をなで下ろした。
5人が生活する家は、地震で家具が倒れるなどした。足の踏み場もなく、職場の敷地に止めた車やコンテナで寝泊まりしているが、とりわけ飲み水の不足に悩んでいる。
近くの熊本県甲佐町の工場では、20代のベトナム人の技能実習生が亡くなり、1日に葬儀があった。オ・ティ・トゥエットさん(37)は「地震は言葉にできないほど怖かった。亡くなった方には同じベトナム人として同情している。力を合わせて困難を乗り越えたい」と話していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0c186c03dbecc83699bb...
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