重希土類(ジスプロシウム、テルビウムなど)を中国以外から調達できるか?
AIによる概要
重希土類(ジスプロシウム、テルビウムなど)は、中国以外からも調達可能ですが、依然として中国への依存度が非常に高く、完全な「脱中国」には至っていません。
日本は、主にオーストラリアからの輸入と代替技術の開発によって多角化を進めています。
1. 中国以外の主要な調達先
日本の商社や政府機関(JOGMEC)は、中国以外の供給源を確保するために積極的に動いています。
オーストラリア(最大の代替供給源):
日本の大手商社である双日は、JOGMECとの共同出資により、オーストラリアの資源大手ライナス社(Lynas Rare Earths)が西オーストラリア州で操業するマウントウェルド鉱山からの重希土類輸入を2025年10月に開始しました。
この取り組みは、中国国外で唯一稼働している重希土類サプライチェーンの構築であり、日本のジスプロシウムとテルビウムの需要の約30%を賄う見込みです。
マウントウェルド鉱山で採掘された原料は、マレーシアの工場で精製され、日本へ供給されます。
その他の候補地:
日本は過去にベトナムやインドなどでの鉱山開発プロジェクトへの投資も行ってきましたが、生産量はまだ限られています。
米国やアフリカ諸国でも開発プロジェクトが進められており、日本政府はこれらの国々との資源外交も強化しています。
2. サプライチェーンの課題
精錬・加工技術の偏り: 世界のレアアース埋蔵量は中国以外にもありますが、採掘から精錬、最終製品への加工までを一貫して行える体制は中国に集中しています。放射性廃棄物の処理コストなども中国の優位性の背景にあります。
需要の増大: 電気自動車(EV)や風力発電の普及に伴い、重希土類磁石の需要は世界的に増加傾向にあり、新たな供給源の確保が急務となっています。
価格変動リスク: 中国の輸出規制や地政学的な要因により、重希土類の国際価格は高騰することがあり、調達コストが増大するリスクがあります。
3. 代替技術の開発とリサイクル
調達先の多角化と並行して、日本企業は技術的な対策も進めています。
代替材料・削減技術: ジスプロシウムやテルビウムの使用量を大幅に削減、あるいは完全に不使用とする高性能磁石の開発がトヨタやTDKなどで進められています。
リサイクル技術: 使用済み製品からのレアアース回収も、国内供給源の一つとして期待されています。
国産資源開発: 南鳥島沖のレアアース泥の商業化に向けた技術実証も進められており、将来的な国産化が期待されています。
結論として、日本は中国への過度な依存を減らすために着実な対策を講じていますが、現時点では中国抜きの安定供給体制を完全に確立したわけではなく、官民一体となった取り組みが引き続き求められています。
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