>>23 松本人志の件もそうでしたが、法律の専門家としては、この手の明確な証拠が無い性暴力事案においては、
お互いの「状況証拠」や「認識」や「記憶」を照らし合わせていくプロセスを構築する手法を取ります。
明確な直接証拠(例えば映像、録音、目撃者の証言)が不足している性暴力事案では、「状況証拠」や「認識」、「記憶」を総合的に照らし合わせるプロセスが重要になります。
この手法は、特に性犯罪やハラスメントのような密室、プライベートな状況で発生する事案において、
事実認定を行うための現実的なアプローチとして広く採用されています。以下に、そのプロセスや考え方を詳しく解説します。
<状況証拠確認プロセス>
プロセス1,行為前後のやりとり: メッセージ、メール、電話記録などから、当事者間の関係性や状況の背景を分析。
プロセス2,被害者の状態: 事件後の心身の変化(PTSD、うつ症状など)や医療記録、第三者への相談内容。
プロセス3,加害者の行動パターン: 類似の行動履歴や、他の関係者からの証言。
プロセス4,環境的要因: 事件が起きた場所、時間、業務上の力関係など。
松本人志氏の件では、文春報道に基づく複数の証言や状況が状況証拠として議論されました。
中居氏のケースでも、LINEのやりとりや女性AのPTSD診断が状況証拠として採用され、これらが「性暴力があった」とする合理的な推論を支えました。
<認識評価プロセス>
プロセス1,加害者の認識: 「同意があった」と主張する場合、その主張が状況証拠と整合するかを検証。
※中居氏のケースでは、女性Aが「業務の延長線上」と認識し、断りにくい状況に追い込まれたと判断されました。
一方、中居氏が「同意があった」と主張するなら、その根拠が状況と一致するかを問われますが、
中居氏側が「守秘義務違反」を逆手に取って詳細を開示していないため、委員会はその主張を検証できなかった点がポイントです。
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