厚生労働省がホームページで説明している年金制度の疑問に対する答えが物議を醸しています。「経済的な損得で見ないでほしい」という訴えに、反発が広がっています。
■今の高齢者に「仕送り制度」 現役世代は不安
20代
「やっぱ払っている以上、返してほしいなって気持ちはあります。私たちが年金を受給する時に、次の世代の人たちが支えてくれる仕組みになっているのか」
10歳息子の父(40代)
「払った分は少なくとも返ってきてほしいなと思いますし。子どもの世代はもっと顕著になると思うので、そこはちょっと心配です」
週末に街の現役世代から聞かれたのは、年金制度に関する不安です。
今の公的年金制度では、現役世代が納めた保険料は積み立てられ、老後に本人が受け取るわけではありません。今の高齢者などの年金給付に充てるいわば「仕送り制度」になっています。
そんな年金制度について、先週SNSである投稿が話題になりました。
SNSの声(実際の投稿を基に作成)
「厚労省の若者向けの説明、ひど過ぎやろ」
年金制度への理解を広げようと厚生労働省が作ったインターネットサイト。批判されているのは、このパートです。
厚労省「経済的な損得で見ないで」
厚労省のホームページから
「『払うだけ損だ』という意見が聞かれます」
「起こり得るリスクに社会全体で備え、皆さんに『安心』を提供するものです。そのため、経済的な損得という視点で見ることは、本来適切ではありません」
仕送りとなっている現在の年金制度は、安心を提供するものだと説明されています。批判の声に、厚労省の担当者はこうコメントしています。
厚労省の担当者 ※番組の取材に
「保険というものの性質を理解してもらえるよう、今後も努めていきます」
■河野前大臣、年金制度は限界「抜本改革を」
この人も「年金制度は限界にきている」と主張します。
河野太郎前デジタル担当大臣
「私は微調整はやめて、そろそろ抜本改革を与野党でちゃんと政治でやりましょうと」
河野前デジタル大臣は、自民党で議論されている年金制度改革案の中身にも反対しています。基礎年金の底上げが目的ですが、増税や企業負担の増加が懸念されています。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/90002117...
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