「溶接作業中」「草刈り中」 義城・山清・蔚州はすべて失火、処罰どうなる? 韓国大規模山火事
【韓国で山火事が同時多発】
失火でも最大で懲役3年…自治体、警察の捜査後に告発する方針
このほど韓国の全国各地で発生した山火事の原因は、ほとんどが失火であることが分かった。
政府や地方自治体は火事を起こした人物を突き止め、告発する方針だ。
蔚山市蔚州郡は今月22日、同郡温陽邑の山で火災を起こした容疑(山林保護法違反)で、60代の男を立件したと発表した。
蔚州郡は、男が小屋で溶接作業をしていたところ、火の粉が近くの田畑に飛んで火災が発生したものと推定している。
同郡の特別司法警察官はこの男を取り調べた上で検察に送致する方針だ。
慶尚南道山清郡で21日に発生した山火事も、草刈り機で雑草を刈っていたところ、火花が周囲に散ったのが原因だと推定されている。
慶尚南道警察庁は同日、火災現場近くの農場経営者ら4人を参考人として呼び、事情聴取した。
農場経営者は事情聴取で「草刈り機を使っていたところ、周辺で火事が起きた」と話していることが分かった。
警察では、実際に草刈り機を使っていた時に火花が飛び散って火事になったのか、それともタバコの火など他の原因があったのか、などについて調べている。
慶尚北道義城郡で22日に発生した山火事は、50代の墓参者が起こした失火であることが分かった。
この墓参者は火事発生時、119番に「墓地の片付けをしていて、誤って火事を出してしまった」と通報した。
同郡は鎮火してから、この墓参者を検察に送致する方針だ。
慶尚南道咸陽郡で23日に発生した山火事は、60代の農業従事者が畑にフェンスを立てようと溶接作業をしていた際、火の粉が散って発生したものと推定されている。
山林保護法によると、誤って山火事を起こした場合、3年以下の懲役または3000万ウォン(約310万円)以下の罰金刑を受ける可能性がある。故意に山火事を起こした場合は5年以上15年以下の懲役刑を受ける可能性がある。
2016年4月、忠清北道忠州市でゴミを燃やして山火事を起こした人物は懲役10カ月の実刑判決を受けた。
また、2005年から2011年までの7年間、蔚山市東区の峰大山などに数十回にわたり火をつけた放火犯「峰大山の火リス」は懲役10年の刑を受けた。
しかし、処罰が微々たるケースの方が多い。
2023年3月、慶尚南道陜川郡で山火事を起こし、木22万本を焼いた50代の男は送検されたが、心神耗弱などを理由に不起訴処分となった。
同郡の関係者は「山には防犯カメラもないし、証拠もすべて焼けてしまったので、容疑を立証するのは難しい」と語った。
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