歴史的な大発見かもしれません。高知県南国市で文字が刻まれた弥生土器が発掘され、これが文章だった可能性があることが分かりました。
「日本で最も古い文章」かもしれません。
日本で最も古い可能性のある文章が刻まれているのがこちらの弥生土器。
高知県立埋蔵文化財センターが2018年に南国市の若宮ノ東遺跡(わかみやのひがしいせき)で発掘した「刻書土器」です。
2世紀後半から3世紀中ごろに作られたとされています。
刻まれているのは「何」という文字と「不」という文字。文字には続きがあり、文章になっていたとみられます。
日本で文章が確認されているのは5世紀以降であるため刻書土器が、歴史を塗り替える可能性があります。
発掘調査に関わっていた久家隆芳(くがたかよし)さん。
洗浄作業で刻まれた文字のようなものが見つかり、衝撃が走ったといいます。
(埋蔵文化財センター 久家隆芳さん)
「驚いたのが第一印象です。土器は弥生時代後半~古墳時代はじめにかけての竪穴の建物から出てきていますし、この時代は文字はほとんど使われていなかっただろうし。
『まず本当に文字なのか?』というところからスタート」
弥生時代、人々は竪穴式住居で暮らし米作りを行っていたとされています。
果たしてこの時代に本当に「文章」が使われていたのか?
県立埋蔵文化財センターは、古代文字研究の第一人者で国立歴史民俗博物館の元館長、平川南さんに鑑定を依頼。
慎重に研究が重ねられ、2024年9月、「文字である」という鑑定結果が発表されました。
(埋蔵文化財センター 久家隆芳さん)
「何不(なんぞ・ざる:どうして…しないのか)と読むらしく『反語』の形をとっているようです。
この下に文字が続くことが十分考えられる。残念ながら他の破片が見つかっていないので、何が書かれていたか特定はできていない。
つぼ自体は、何か貯蔵する、何か入れる容器として使われていたと思うんですけど、(つぼを)焼く前にすでに文字らしきものが刻んでありますので、何か特別な用途で使われていた可能性は十分考えられる」
若宮ノ東遺跡では、古代の役所=「評衙(ひょうが)」が県内で唯一見つかっていて、この場所が重要な拠点であったことがわかっています。
(埋蔵文化財センター 久家隆芳さん)
「若宮ノ東遺跡で出てきたことは必然性があったと思いますので、今後はそういった必然性を研究していく方向もある。
この発表をきっかけに漢字研究の活発化を期待したい」
刻書土器は2月7日から県立埋蔵文化財センターで一般公開されます。誰が書いたのか?何と書かれていたのか?日本で最も古いかもしれない文章に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
(埋蔵文化財センター 久家隆芳さん)
「(Q.何て書かれているか知りたいですよね)はい、知りたいです!なんて書かれていたか知りたいところです」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/kutv/168551...
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