相次ぐインフル治療薬の供給調整で〝買い占め〟懸念
「過剰発注控えて」厚生労働省
https://www.sankei.com/article/20250110-7WACSI5XINPFR... インフルエンザの患者数が過去最多となり、治療薬の供給調整が相次いでいることから、
厚生労働省が過剰な発注を控えるよう促す事務連絡を各都道府県に出したことが
10日、明らかになった。代表的な治療薬「タミフル」のジェネリック医薬品は
在庫の逼迫で一時供給を停止しており、薬局や卸売業者では他の薬の確保を急ぐ
動きが広がる。ただ、こうした〝買い占め〟は、在庫の偏在を招いて必要な患者への
供給を難しくする懸念がある。
流行が拡大する中で医師がタミフルを処方した際に、薬局の窓口などで薬価の低い後発薬が
優先されて販売されたことで、在庫を抱えておこうとする薬局や卸売業者から沢井製薬の
後発薬への発注が集中。同社は今月に入って一時的に出荷を停止した。6年度の供給計画では
計260万人分を予定していたが、「想定を上回る需要が継続し製造が追いついていない状況」という。
別の治療薬を供給する企業の関係者は、沢井製薬の一時停止で「医療機関や卸売業者、薬局による
買い占めがおきて供給調整が連鎖する」と予測する。需要の高い薬が供給停止となると、
大手の薬局チェーンや卸売業者が同じ効能や特徴を持つ薬を確保しようと注文を増やすが、
製薬企業側はそういった大手薬局などに在庫が偏在したり、流行終了後に大量返品されたりするのを
防ごうと出荷量を制限するためだ。
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