「電車に乗るのは非常識」ベビーカーは車内で折りたたむべき?
遠慮不足が招く批判の声、専用マークの認知度わずか52%という現実
2015年5月にJIS(日本産業規格)として制定された「ベビーカーマーク」は、
ベビーカー利用者が安心して利用できる場所や設備を示すものだ。
対象はエレベーターや鉄道・バス車両内の専用スペースなどで、
このマークがある場所では、適切な使用方法を守ればベビーカーを折りたたまずに利用できる。
しかし現状では、このマークの認知度は依然として低い。
2024年6月14日から7月4日にかけて、国土交通省は国土交通行政インターネットモニター1075人を対象に、
公共交通におけるベビーカーの利用に関するアンケートを実施した。
「あなたは、ベビーカーマークを知っていましたか」という問いに対し、
37.5%が「見たことはないし、意味も知らなかった」と回答し、
14.5%は「見たことはあるが、意味は知らなかった」と答えた。
認知していない人の割合は52%に上り、マークの周知不足が明らかになった。
「ベビーカーで電車に乗るのは非常識」「車内では折りたたむべき」
といった根強い意見が世間に残る一方で、公共交通や施設ではバリアフリー化が進み、
環境は改善されつつある。それでも、子育て世帯が肩身の狭い思いをするケースは少なくない。
2013年6月、国土交通省はベビーカーの利用環境を整えるため「公共交通機関等における
ベビーカー利用に関する協議会」を設置した。「電車やバスなどの車内やエレベーターでは、
原則としてベビーカーを折りたたまずに使用できること」を原則とし、2014年3月には
ベビーカーの安全な利用場所を示すベビーカーマークを策定。また、利用者と周囲の人々が
理解し合うためのガイドラインとして「ベビーカー利用にあたってのお願い」も作成された。
一方で、ベビーカーを使用する人々にも配慮が求められる。
ベビーカーマークがあるから迷惑をかけても問題ないという態度では、当然批判や
マーク撤廃を求める声も上がるだろう。ベビーカーマークの認知度が高まるとともに、
全ての利用者が思いやりを持つことが、よりよい共存に不可欠である。
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