俺、メーカー営業
同業という事ではないが同セグメントの会社としては、例えば火災報知機のホーチキとか
駐車場機器のアマノとか、それらと同一階層のメーカーの営業として主に新築現場の組下に入り工程会議等にも出る。
作業自体は下請け業者が行い、現場にはスーツにヘルメットと安全帯姿だが、一応、職長研修だけは受けさせられた。
そんな俺が、とある現場で鳶の棟梁と知り合い聞いた話。
高校に進学して、面白くなくて中退した奴が鳶として入ってくる。元々、面白くなくて高校を辞めた子なので
月に手取り16万ほどの給料は嫌なところ(学校)に行かなくても良い上にカネまで貰えるわけで、この上ない境遇。
そんなだから知り合いの同じように悶々と高校に行ってる子を誘って次々と中退させて連れてくる。
お前ら、それで良いのか?
体力的に50、いや45を超えたら出来ることが限られてくる。それまでに差配のできる職人たる職人になれば
また、独立して鳶の棟梁になれば良いが、皆が皆、差配する立場や増してや棟梁に等なれない。
年取った時の生活設計をどうする?
俺(棟梁)が鳶になった頃は職人の地位が今より高く、また業界を取り巻く環境も今より良かった。
今は、鳶の世界でも水平分業が進んでいて、型枠工などは勿論、番線工なんて分業もあって其々が非常に
低賃金でタイトな環境になってる。
給料を貰ったら(未成年ながら)スナックにいって酒を飲み、やがて車につぎ込み、今を謳歌しているようだが
将来どうする?悪い事を言わないから、ちゃんと学校に行って大学に行って将来を考えた進路を選んだほうが良い。
と諭すそうだ。
人によって捉え方も考え方も違うのだろうけど、件の鳶の棟梁の話が、ある意味で代弁しているように思える。
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