楽観か悲観か、それはあなたの気持ち次第
オーストラリア戦略政策研究所(Australian Strategic Policy Institute, ASPI)の報告「重要技術競争をリードするのは誰か
ASPIが追跡している44の重要技術の一覧だ。このうち37の技術で中国が最先端になっている。残り7つは米国で、日本はゼロだ。
https://cigs.canon/article/20230324_7357.htm... このランキングは、公開されている論文データベースに基づいている。
単純に論文の本数を数えるのではなく、インパクトのある重要な研究に重みづけをしている。
「中国の研究は論文の数は多いが質が低い」と以前は言われてきたが、もうそのような認識は時代遅れということのようだ。
公開の論文しか評価対象になっていないので、日本のように、企業での研究が盛んであってあまり論文として公開されていない技術が多い国は不利になっている。
ただしその一方で、米国や中国などでは軍事研究が盛んであるが、それも多くは論文で公開されてはいない。
また、論文が書けるからといって、実際にモノの製造に直結するとは限らない。
旧ソ連は科学技術水準は高く、軍事技術も優れていて世界中に輸出していた。
けれども社会主義システムが非効率なせいで、乗用車や家電製品などの民生技術はひどく水準が低かった。
中国も習近平政権の下で毛沢東的な共産主義の色合いが強くなっているから、ソ連と同じ失敗をすることになるかもしれない。
他方で、これだけ科学技術人材が厚いとなると、政府が舵取りを間違えなければ、やがて製造技術においても中国が他を圧倒するようになるかもしれない。
それにしてもこの表には日本はゼロであるし、これ以外にも、さまざまなランキングがこのASPI報告にあるが、日本の存在感は殆ど無い。
日本は明らかに科学技術の振興に失敗してきたようだ。これは何とかしなければならない。
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