北朝鮮　南北連結道路の爆破準備＝韓国軍

韓国軍の消息筋は14日、北朝鮮が南北をつなぐ鉄道の京義線と東海線付近で南北連結道路を爆破するためとみられる
活動を行っていると明らかにした。「軍は北の活動を注視しており、将兵と国民の安全保護措置を講じる作戦を遂行し
ている」と述べた。

　北朝鮮軍総参謀部は9日、韓国につながる道路と鉄道を完全に遮断し、防御用の構造物で要塞化する工事を同日から
行うと表明。また、偶発的衝突を防止するため、米軍側に電話通知文を送ったと明らかにしていた。通知文では「工事
には人員や重装備が投入され、爆破作業も予定されている」として、「（米軍側は）必要な対策を講じるべきだ」とし
た。

　北朝鮮は昨年末から南北をつなぐ陸路を断絶するため、地雷の埋設や街灯の撤去などを進めている。昨年11月に京義
線の道路付近に地雷を埋設し、同12月に東海線に地雷を埋め、今年3月に東海線道路のフェンスを撤去。同4月には京
義線道路の街灯を撤去した。また、同5月には東海線鉄道のレールと枕木を除去し、同8月には京義線の列車保管所を解
体した。

　韓国軍の金明秀（キム・ミョンス）合同参謀本部議長は今月10日、同本部に対する国会国防委員会の国政監査で、
北朝鮮の南北陸路の遮断作業を捉えた写真を公開し、「京義線と東海線は8月に遮断された」と明らかにした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ebf9fddd38b26d3634575...

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北朝鮮が、韓国との交流の痕跡を次々と抹消している。近いところでは、4年前の2020年6月16日、「南北共同連絡事務所」と「開城工業団地総合支援センター」を派手に爆破した。　このような金正恩総書記の、韓国への政策変更は最近になって始まったわけではない。周到に準備されてきたのだ。それが良く分かるのが「統一教会（世界平和統一家庭連合）」への対応だ。統一教会は北朝鮮で、「平和自動車」と「普通江ホテル」などを経営していた。統一教会の教祖・文鮮明氏は、朝鮮半島北側にある平安北道で生まれた。1991年11月に訪朝して金日成主席と会談し、朝鮮戦争による南北離散家族の再会や北朝鮮への投資などで合意。それに基づき、韓国や日本から信者を送り込んで事業活動を行ない、教祖の生家を訪問するツアーも実施してきた。北朝鮮を43回にわたって取材してきた私から見て、“反共”でありながら北朝鮮で活動する統一教会はどう考えても不自然な存在だった。

ところが2012年9月3日に文鮮明氏が死亡すると、11月にはそれらの事業が北朝鮮へ「無償譲渡」された。北朝鮮が取り上げた、といった方が良いのかも知れない。そして事業所から日本人信者たちも退去して帰国した。キリスト教の流入に対して、異常なほど警戒をしている北朝鮮。しかも、韓国との合弁事業である。北朝鮮は、放逐する機会を狙っていたのだろう。そして開城工業団地の操業と韓国からの金剛山観光も、紆余曲折の末に打ち切った。

北朝鮮は、1国2制度の連邦制による統一国家を目指してきた。ところが、そのために韓国と行なったさまざまな交渉は大きく進展することはなかった。米国の北朝鮮政策や、国連安全保障理事会による制裁が大きな障害として立ちはだかったのだ。そのため韓国を切り捨てて、ワシントンまで届く核ミサイルを交渉材料に米国と直談判し、根本的な米朝関係改善を進めようという“荒療治”に踏み出したのである。もちろんそれは、次の米国大統領にトランプ氏が返り咲くことを念頭に置いているだろう。
https://gendai.media/articles/-/12978...

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