■「宝くじ」に当選は雷で死ぬのと同じ確率
ここでのテーマは、宝くじや福袋を買う人たちの「不思議な認知バイアス」についてです。
宝くじや福袋が人生の浪費と関係が深いのは、「夢」や「希望」をチラつかされて、財布の紐を緩めてしまう、つまり騙されていることに気が付いていないことが問題なのです。
まずは「宝くじ」のカラクリから見ていきましょう。
宝くじ全体の売上額は、2005年度に1兆1千億円のピークをつけて以降、減少傾向です。
2017年度には過去最低の8千億円割れも記録し、翌年18 年度に8046億円まで持ち直し、2022年度には8324億円とほぼ横ばいが続いています。
宝くじは、お手軽な価格で楽しめる「庶民の夢」ですが、1枚300円のジャンボ宝くじの当せん確率は1千万分の1で、
生涯のうちで落雷で死亡する確率と同じだそうです。
10枚3千円分購入しても百万分の1の当せん確率です。お手軽な価格ですが、ものすごく当たらないことがわかります。
しかし、宝くじは買わないと絶対当たらないからと、これを100枚3万円分、300枚9万円分も買う人がいるので驚かされるのです。なぜでしょうか。
■人は不合理でも自分に都合よく考えて行動する
つまり、人は次のような認知バイアスに支配されやすいからなのです。
●「感情バイアス」……他人は当たらないが、自分だけは当たりそうな気がする
●「確証バイアス」……高額当選者は長く買い続ける人という都市伝説を信じる
●「正常性バイアス」……3時間毎に1千万円当選と聞き自分の行動も正常と思う
●「喪失不安バイアス」……毎回買わないと、これまでの行動が無駄になると思える
●「集団同調性バイアス」……多くの人が買うので自分にもチャンスが巡ると思える
●「正当化バイアス」……ツキの時多く買い、ツキなし時はツキある人に買わせる
●「アンカーバイアス」……運の悪い人が当たると自分にもチャンスが巡ると思える
こうした認知バイアスに突き動かされた人たちが宝くじを買い、当せん発表日まで、ワクワクしながら夢を見るわけです。
そして当せん発表日に、がっかりするのです。(以下略)
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