注射針や血液、ヒトの臓器など、100以上の病院などから出た大量の「感染性廃棄物」が長期間、違法に放置されていたことがJNNの調査報道で明らかになりました。
うずたかく積み上げられた容器にある、黄色や赤のマーク。「感染性廃棄物」を意味する「バイオハザード」と呼ばれる印です。この映像は、ある産業廃棄物処理会社の内部を撮影したもの。ここで「前代未聞の不正」が行われているという情報が寄せられました。
「TBSインサイダーズ」への投稿
「敷地内工場の冷蔵庫には、病院から回収した注射針、血液、胎盤が大量に残っています」
問題の会社は、宮城県にある産業廃棄物処理会社「砂押プラリ」。元従業員がJNNの取材に応じました。
「砂押プラリ」 元従業員
「医療系の特別産業廃棄物ですかね。そういったものを回収をして処分をしている会社」
「バイオハザード」の容器の中身は…
「砂押プラリ」 元従業員
「赤いものに関しては液状のもの。採血管だったり、あとは臓器とかも入っている。(例えば)胎盤ですね。産婦人科さんから出てくるやつ。目に見えて積まれていくのが分かっているような状況で。1999年から荷物があそこに積み上がっているんじゃないか。見当がつかないですね」
「砂押プラリ」は宮城、岩手、福島、茨城、富山のあわせて5県で、100を超える病院などと取引関係にありました。この医療法人では「感染性廃棄物」の処理を30年以上にわたって委託していました。
医療法人清仁会 上田仁理事長
「『砂押プラリ』は全然処分していないと。何十年も(廃棄物を)溜めて、実際は処分していないっていうのを職員から聞いた。怒りだけども通り越してね、呆れているのというが」
医療法人清仁会 担当者
「保健所から来たやつ(通知書)で、実際には処理されていない可能性がありますと」
「砂押プラリ」ではマニフェストと呼ばれる書類に、「処分を終えた」とウソを記載していたというのです。
医療法人清仁会 担当者
「どこの業者に聞いても、こんなの前代未聞だということを言っていた」
なぜ、「感染性廃棄物」を長年放置し、「適切に処理した」とウソをついていたのか。社長を直撃しました。
「砂押プラリ」 社長
「(Q.感染性廃棄物を長年にわたり放置していた)長年ってことはない。(Q.バイオハザードのマークが付いたポリタンクが山積みになっているが)それは未処理です。未処理だから先月(1月)かな。業者にお願いをして全部、空に片付けた。(Q.免許(認可)取り消しを受ける前は)冷蔵庫にありました。別に菌が余計に発生するわけではない」
放置を認めた社長。5年前の大雪で工場の屋根が崩落して廃棄物の処理が滞るようになったものの、病院からの要望でやむなく引き受けていたと主張しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c316af2812e4992ea07b7...
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