春節(旧正月。今年は2月10日)の大移動が始まっている中国では悪天候の影響もあり、電気自動車(EV)の脆弱(ぜいじゃく)性が露呈しているようだ。
中国メディアの中新経緯は7日付の記事で、あるEV所有者の女性のケースを紹介した。
女性は今月2日、故郷の湖北省武漢市を目指して広東省深セン市を出発したが、渋滞等で予想以上に時間を要した。
サービスエリア(SA)が停電していたため充電できずに一度国道に降りたほか、充電スタンド付近が雪で埋もれていたため立ち往生したりもした。
数日かけてようやく到着したが、この間EVは計6回の充電を行い、充電待ちの時間は最も長い時で8時間に及んだという。
同じく、雪の中をEVでの帰省に大変な苦労をしたという別の女性は、ネット上で「春節にはEVで長距離移動をしないように」と呼び掛けた。
渋滞に巻き込まれると電力消費が気になり焦ってしまうことと、一部の車種は雪の坂道を上る際にパワーが不足していることを理由に挙げている。
記事は上記の2人の女性が新エネ車に対してそれぞれ「85点」と「70~80点」という点数を付けたとしているが、同時に女性らから
「帰省の際には必ず事前にルートをよく考えないといけない。渋滞や、充電スタンドに突発的な問題が発生した時は自分で電力を確保する必要がある」
との指摘も出たことを伝えている。
こうした例は他にもあるようだ。中国メディアの汽車頭条は、EVでの帰省の途中、高速道路で渋滞に巻き込まれた男性のケースを紹介した。
男性は「(渋滞にはまった状態で)充電が39%しか残っていなかった。
都市部を走っている分にはエアコンをつけても問題ないが、夜を明かさなければならないということを意識すると慌てた」と語った。
節電のためにエアコンをつけずにダウンジャケットを着て車内で夜を明かした人もいたそうだ。
上海から甘粛省蘭州市に向かった女性は、スノータイヤやチェーンを装備しておらず、甘粛省の大雪に苦しめられた。
何度もスリップしながら低速で進むしかなかった。また、ほかのEV所有者と同様に「電力消費」に何よりも気を使った。
西に行くほど充電に不便さを感じるようになり、甘粛省では充電スタンドが開放されておらずに別のスタンドを探さなければならない状況もあったという。
今年は例年にも増して天気が不安定で、雪や雨の影響で事故が相次いだことも渋滞に拍車をかけたようだ。
とはいえ、SNS上ではEV所有者が「車で実家に帰れるのか?」「そもそもEVを買うべきだったのか?」といった不安を吐露しているという。
https://www.recordchina.co.jp/b928361-s25-c30-d0052.htm...
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