アメリカ製半導体の輸出が厳しく制限されている中国に9万6000個もの半導体を密輸したとして、韓国政府が国内の企業を起訴しました。
調べによると、139億ウォン(約15億円)相当の半導体が税関に申告されることなく輸送されていたようです。
現地の税関当局によると、国内のとある貿易会社が半導体の集積回路を国内使用目的でアメリカから輸入した後、中国に密輸していたとのこと。
調査の結果、この会社を通じて139億ウォン相当、9万6000個の半導体が密輸されていたことが明らかになりました。
さらに、このうち5万3000個が韓国政府の指定する「戦略品目」に分類されている製品だったことも判明。
2020年に政府が指定した戦略品目は、大量破壊兵器の製造に使用される可能性があるとして、政府の許可なく輸出入することが制限されています。
当局は貿易会社の幹部を外国貿易法、関税法、犯罪収益隠匿規制法違反容疑で逮捕、起訴し、ソウル中央地検に送致したと発表しました。
通常、アメリカに本社を置くメーカーが製造した半導体は、韓国の正規代理店を通じてのみ国内供給されており、
流通管理には代理店の証明書と再輸出禁止誓約書が必要です。そのため、今回起訴された会社のような第三者が半導体を手に入れることは不可能なはずでした。
調べによると、問題の会社はこうした規制を回避するため、国内の通信機器開発会社に韓国の正規代理店を通じて必要以上のICチップを輸入させ、
余剰分をひそかに手に入れていたとのこと。そのICチップを少量ずつ再包装し、サンプル品と偽って担当省庁の輸出許可を得ずに中国に出荷していたそうです。
アメリカは国内半導体企業に中国への輸出制限をかけており、韓国政府も独自に中国への輸出を制限しています。
当局によると今回の事例は「韓国が外国製半導体を中国に輸出するための経由地として使用されていることが確認された最初の事例」であるとのことです。
https://gigazine.net/news/20240130-south-korea-chin...
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