節分が近づいてきた。今やすっかり全国的に認知されるようになった「恵方巻」は、コンビニやスーパー、デパートなどで予約がスタート。
2月3日の当日ともなれば、バラエティーに富んだ恵方巻が店頭にずらりと並ぶ。
元は関西を中心とした季節の行事だが、なかには“恵方巻きを食べる”というイベントに違和感を覚えるようになった人もいる。
“恵方巻離れ”した人たちに、その理由を聞いた。
・歴史や由来もよくわかっていないのに…
金融機関勤務の40代男性・Aさんは、関東生まれ関東育ち。「恵方巻にはどうも馴染めなかった」と明かす。
「恵方巻が“全国区”になったのは私が大人になってからのように思います。コンビニやスーパーで大売出ししているのを、ブームとして受け止め、なんとなく買ってきました。
でも、ふと考えたら別にその歴史や由来もよくわかっていないし、食べなきゃいけないものでもないような気がしてきて……」
物価高の影響もあり、昨年、恵方巻は「わざわざ買わなくてもいい」と感じるようになったAさん。「今年は買わず、食べもしない予定」だという。
「恵方巻は、縁起物だとしても高いように思えてきたんです。普通のものでも1000円を超えるものが多いし、
具が海鮮や肉など豪華仕様のものだと2000円や3000円するものもあります。そこまでテンションが上がるものでもないし、
私の生活には不要だという判断をしました」(Aさん)
・「無言で1本丸かじりは無理」
メーカー勤務の30代女性・Bさんは東北出身。家で恵方巻を食べる習慣はなかったが、
「社会人になって東京で働くようになってから、ノリで買っていた」という。
「恵方巻シーズンになると、ロールケーキのようなスイーツにも“恵方”をうたい、棒状のものが登場するのが面白いなと思っていて、
毎年、節分が近づくと恵方ネタをチェックしていました。
特に節分や恵方巻に思い入れがあるわけではありませんが、期間限定メニューのようなもの。牛肉を巻いたものとか、工夫を凝らした恵方巻を見ているのも楽しかったんです」
しかしBさんは、気づいてしまった。
「恵方巻って、恵方を向いて1本丸かじりするものなんですよね。しかも関西出身の友人に言わせると、
“食べている最中に喋ると福が逃げるから、黙って食べなくてはいけない”とのこと。
無言で1本丸かじりは無理。さらによくよく調べると、本来は具材も“七福神”にちなんだものなのに、
全然関係ない具の恵方巻を食べてご利益も何もないような気がしてしまいました……。それ以来、私のなかで恵方巻は終了しました」(Bさん)
つづく…
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