・「よほどの覚悟がなければ起こせない」
【瀋陽=出水翔太朗】韓国紙・朝鮮日報は26日、中国東北部の吉林省延辺朝鮮族自治州の縫製工場で北朝鮮労働者が暴動を起こし、
北朝鮮側の管理者1人が死亡、3人が重傷を負ったと報じた。厳しい管理下に置かれている北朝鮮労働者が中国で暴動を起こすのは異例だ。
ロシアや中国に派遣された北朝鮮労働者は、以前から給与の大半をピンハネされていたと指摘されている。
暴動で不満を爆発させたとみられ、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)政権は対応を迫られそうだ。
朝鮮日報は、北朝鮮の内情に詳しい専門家の話を基に報じた。暴動は11日頃、吉林省の縫製工場で起きた。
労働者に支払う給与の一部を「戦争準備資金」として北朝鮮に送金したことが原因とみられ、現地の総領事などが急行し、事態の収拾を図ったという。
北朝鮮労働者は、逃走防止や思想統制などの観点から携帯電話を持つことも禁じられ、厳しい管理下に置かれている。
「暴動を起こした人物には、帰国すれば処刑を含む厳しい処分が科される可能性がある。
よほどの覚悟がなければ暴動は起こせない」(外交筋)という声もあり、各国が情報収集を進めている。
国外で働く労働者の収入は、北朝鮮にとって貴重な外貨獲得手段の一つ。
国連安保理決議は北朝鮮への送還を義務づけているが、現在も多くの労働者が中国の工場やレストランなどで働いているのが実情だ。
19日の中国外務省の記者会見で事実関係を尋ねる質問が出たが、毛寧(マオニン)副報道局長は「状況が分からない」と回答を避けた。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240126-OYT1T50163...
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