デンソーは12月13日、自動車メーカー各社から届け出があったデンソー製燃料ポンプを搭載した車両のリコールについて、声明を発表した。
2020年3月より日本国内で約380万台のリコール届出が出され、デンソーは車両メーカーと共に対策を実施している。
デンソーによると、リコールの対象となった燃料ポンプの不具合は、燃料ポンプを構成する部品の一つ、インペラが燃料によって変形し、作動不良を引き起こすことが原因と判明した。
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・「重大な問題」と国交相 デンソー製燃料ポンプ不具合
斉藤鉄夫国土交通相は15日の閣議後記者会見で、自動車部品大手デンソー製の燃料ポンプでリコールが相次いだことについて
「重大な問題だ。エンストしたらすぐに路肩に停車して逃げるなどの対処方法をユーザーに提供し、適切にリコールするようメーカーに指導している」と述べた。
デンソー製の燃料ポンプは、内部の樹脂製羽根車が変形して燃料が送れなくなり、走行中にエンストを起こす恐れがあるとして、
2020年3月以降、トヨタ自動車やホンダなどからリコールが相次いでいる。
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デンソー欠陥燃料ポンプ搭載のホンダ車で死亡事故、問われるフェイルセーフ設計の欠落
ついに死者が出た。デンソー製欠陥低圧燃料ポンプ(以下、欠陥燃料ポンプ)問題で、恐れていた最悪の事態が起きていたことが分かった。
同燃料ポンプを搭載していたホンダ車で、2023年7月に死亡事故が発生していたのだ。ホンダによれば、欠陥燃料ポンプを搭載していたのは軽自動車「N-BOX」である。
ホンダ車を運転していた男性が高速道路を走行中にエンストが発生。
路肩に停車したところ、後続車両に追突された。これにより、後部座席に乗っていた男性が死亡し、運転者の男性を含む2人がけがを負ったという。
これについてホンダは2023年12月13日、「高速道路でエンストを起こして路肩に停車したのは事実だが、交通事故が発生したのは別の要因。
後続車両の前方不注意などだ。警察に確認してほしい」と説明。デンソーは「事実関係を確認中。現時点で公開できる情報はない」と同日午前に回答した後、
夕方になって次のようなコメントを発表した。
「2020年3月より各カーメーカーから届け出された当社製燃料ポンプに関するリコールについて、カーユーザーの皆様、
ならびにカーメーカー様にご心配・ご迷惑をおかけしておりますことを、心よりおわび申し上げます。
事故で亡くなられた被害者の方およびご遺族に深い哀悼の意を表します。
また、負傷された被害者の方およびご家族に心よりお見舞い申し上げます」──。
ホンダは2023年12月8日、欠陥燃料ポンプを搭載した可能性のある車両の全数リコールに踏み切った。
だが、死亡事故が起きた時からこの決断までに5カ月も経過している。判断が遅すぎるのではないかという問いに、ホンダは
「交通事故車両はもともとリコール対象ではなく、この事故が発生してから解析してリコール対応すべきだとなった。決して遅いとは言えないと思う」と回答した。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/08719...
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