冬季五輪 2030年フランス 2034年アメリカ 一本化決定 札幌消滅
2023年11月30日 19時00分
IOC=国際オリンピック委員会は29日、パリで理事会を開き、今後の冬のオリンピック・パラリンピックの候補地について2030年はフランスのアルプス地域、2034年は、アメリカのソルトレークシティーにそれぞれ一本化することを決めました。
この結果、両大会の招致を目指してきた札幌市が選ばれる可能性はなくなりました。
IOCは29日、パリで理事会を開き、今後のオリンピック・パラリンピックの候補地や来年夏のパリ大会の準備状況などについて話し合いました。
このなかで、10月開かれたインドでの総会で、2大会同時に決定する案が承認された2030年と2034年の冬の大会の候補地について、2030年はフランスのアルプス地域に、2034年はアメリカのソルトレークシティーにそれぞれ一本化することを決めました。
また、2038年冬の大会については、スイスと優先的に対話を進めるということです。
2030年と2034年の開催地は、来年夏のパリ大会にあわせて開かれる総会で正式に決定される見通しです。
両大会の招致を目指してきた札幌市は、おととし夏の東京大会の汚職・談合事件の影響などで市民の理解が広がらず、2030年大会は事実上、招致断念に追い込まれ、今回の結果、2034年大会の招致の可能性もなくなりました。
将来開催地委員会のカール・シュトス委員長は「大会のローテーションの原則から言えば2038年以降に開催地はまたアジアに戻る。日本がより明確に、より深くIOCとの対話に臨む準備ができたときには扉は再び開かれるだろう」と述べました。
しかし、札幌市やJOC=日本オリンピック委員会が招致活動を続けるには、東京大会の教訓を生かした運営の透明性の確保や、巨額の開催費用への対策といったことが求められ、札幌市などの対応が問われることになります。
札幌市長「将来の招致への取り組みできなくなることに驚き」
札幌市の秋元市長は、報道陣の取材に対して「38年の大会について、優先的対話という新しい話が出てきたことに大変驚いている。事実上、38年大会も含めて、将来の招致に向けての取り組みができなくなることに大変驚いている」と述べました。
そのうえで秋元市長は「この状況の中で、38年大会について、事実上、IOCとの継続的対話という立ち位置自体が消滅している。いまの段階では土俵がないということだと思う。今後についてもゼロベースで考えざるを得ないというのが正直なところです」と述べて、今後の方針については、早急に関係者と議論し、結論を出す考えを示しました。
【以下サイトで】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231130/k1001427289...
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