伊藤忠商事は17日、自動車保険金の不正請求問題で経営が悪化している中古車販売大手のビッグモーター(BM社)について、買収を念頭に置いた資産査定をすると発表した。
伊藤忠は子会社の伊藤忠エネクス、投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズとともに、
すでにBM社と創業家が関与しないことなどで基本合意書を締結しており、資産査定の結果次第で独占交渉権を得るという。
ここに来てようやくBM社買収の話が具体的になったが、いったい、なぜ伊藤忠なのか?
経済評論家の山本伸氏は、伊藤忠にとって子会社の伊藤忠エネクスの存在が大きいと話す。
「伊藤忠エネクスは日産大阪販売というディーラーを抱えていると同時に、エネクスフリートというガソリンスタンドも全国展開しているが、昨今はガソリンスタンド閉店の流れで苦戦中。
ところが、ガソリンスタンドで中古車を購入できたり、レンタカー事業ができるようになれば、一気に付加価値がついて息を吹き返す。伊藤忠が狙っているのはそこだろう」
通常、レンタカーは燃料満タン返しが基本だが、レンタカー会社とガソリンスタンドは別々であることが多い。
しかし、エネクスフリートとBM社が〝合体〟すれば、煩雑な作業をエネクスフリート1か所で完結することができ、利用者の利便性を向上させることができる。
また、日産大阪販売のディーラーとしてのノウハウが、中古車販売にも生かされるという点で、伊藤忠にとってはおいしいことだらけの買収になるというワケだ。
山本氏は「買収したら当然社名は変わるだろうし、事業規模も縮小されるだろう。
ただし、伊藤忠が買収すれば同社の絶大なブランド力でBM社の信用問題は吹き飛び、大きく成長する可能性がある」と話している。
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