ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、20年ほど前に東京 渋谷のNHKで、音楽番組への出演を希望してダンスの練習に参加した男性が、ジャニー喜多川氏から局内のトイレで複数回、性被害に遭ったと証言しました。
NHKは「証言を重く受け止めています。看過できない問題であり、今後、出演者の安全や人権を守る取り組みをさらに進めてまいります」とコメントしています。
NHKの取材に対し、ジャニー喜多川氏からの性被害を訴えているのは、現在30代の男性です。
男性によりますと、高校生だった2002年の秋、ジャニーズ事務所の「ジャニーズJr.」が出演する音楽番組「ザ少年倶楽部」に出演を希望していたことから、東京 渋谷のNHK放送センターを訪れ、ダンスの練習に参加したということです。
その際、会場に来ていたジャニー喜多川氏から休憩時間に声をかけられ、部屋の外の男性用トイレに連れて行かれると、個室の中で下着を脱がされ、性被害に遭ったと証言しています。
男性は大きなショックを受けたということですが、当時、ジャニーズ事務所のアイドルを目指す思いが強く、その後も事務所から連絡を受けると、週末練習に参加したということです。
その間、5回ほど局内のトイレの個室で同様の被害に遭ったといいます。
数か月後、初めて拒んだところ、翌週以降、事務所から呼ばれることがなくなったということです。
取材に対し男性は「被害を受けた際はこれを我慢しないと夢が叶えられないのかとショックも大きかったですし、今後、どうしていったらいいんだろうとすごく考えました。ことし問題になって、当時のことはやっぱりおかしかったと思いました。ジャニーズ事務所には、今となっては夢をどうしてくれるんだという気持ちが強いです」と話しています。
「ザ少年倶楽部」は、2000年4月から放送されていて、ジャニーズ事務所でデビューを目指す「ジャニーズJr.」が出演する番組で、NHKはこの番組について「番組の内容やタイトルの変更を含めて抜本的な見直しを検討している」としています。
男性は、ジャニーズ事務所が設置した被害を受けた人から申告を受け付ける窓口に連絡をしていて、今後、事務所側と面会する予定だということです。
NHK局内でジャニー喜多川氏による性加害があったという証言について、ジャニーズ事務所は「性加害に関する事実認定は、独立した第三者である再発防止特別チーム及び被害者救済委員会に委ねることとしており、弊社が認識している限り、そうした事実はございません。今後も引き続き、再発防止特別チームの提言に従って、被害者の救済に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。
男性の証言を受けてNHKは「放送センター内で深刻な性被害を受けたという男性の証言を重く受け止めています。番組の制作責任を持つNHKとして、看過できない問題であり、今後、出演者の安全や人権を守る取り組みをさらに進めてまいります」とコメントしています。
NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231009/k1001422003...
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