「サプライズはなかったですね。それでもあえて言うなら、女性の入閣が5人だったこと。2001年の第1次小泉内閣、2014年の第2次安倍改造内閣と並んで最多です」と政治担当記者。
内閣改造直後の支持率は上がりやすいのが一般的だ。9月16日付の日本経済新聞によれば、小泉純一郎政権以降、改造前後の支持率が比較可能な17回のうち、8割にあたる13回で支持率が高くなったという。上がった場合の上昇幅は平均7.9ポイントだった。
だとすると、今回の改造は大失敗だったことになる。いったいなぜ、今回は評価されなかったのか。ある自民党議員秘書は「目新しさがなかったことと、やっぱり小渕優子さんの選対委員長起用かなあ。『ドリル優子』と事件を蒸し返されましたから」とぼやく。
2014年、関連政治団体の政治資金収支報告書の虚偽記載などが発覚した小渕氏。東京地検特捜部の家宅捜索で、パソコンのハードディスクがドリルで破壊されていたことから、ネットなどで「ドリル優子」と揶揄された。
この事件をめぐっては、元秘書2人に政治資金規正法違反で有罪判決が下ったが、小渕氏は経済産業相をわずか1カ月半で辞任したものの、嫌疑不十分で不起訴処分となっている。
各社の世論調査では、小渕氏の選対委員長起用にどのような結果が出たのだろうか。毎日新聞は「評価しない」が56%、「評価する」は21%。NNNと読売新聞は「評価しない」が44%、「評価する」は37%。共同通信社も「適切ではない」が58.8%という結果だった。
ニュースサイトのコメント欄にも、
《何故パソコンのハードディスクをドリルで破壊したのか、国民が納得行くように説明責任を果たすべきだ》
《証拠をドリルで隠滅した人を選挙対策委員長に据える自民党の感覚を理解できる人はいないと思う》
《地元選挙区の人には説明したかもしれないが、国民に対しては説明をしていない。これで終わったと思うのであったら、国会議員を辞職した方が良い》
など懐疑的な見方が多かった。国民には、まだ事件への疑問が残っているようだ。
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