中国で今、大学生の就職先として「軍隊」が注目されています。背景に何があるのでしょうか。
■6000人が大学生が軍への入隊を志願
「張美瀚です。清華大学から来ました」
これは中国軍が作成した動画。習近平国家主席の母校で中国屈指の名門、清華大学を卒業したという兵士が訴えるのは。
「皆さん、軍に参加して、建軍100年の目標に青年の力で貢献してほしい」
今、中国では軍への入隊を志願する大学生が増えています。首都・北京市ではインターネットで入隊を申し込んだ7000人のうち6000人が大学生でした。
地方の大学でも地元政府がイベントを開催。中国軍への入隊を呼びかけたところ、多くの大学生が集まりました。その背景にあるのが。
■中国軍は待遇を改善 就職難の大学生と“思惑一致”
大学生
「(Q.就職状況について)あまり良くないです。卒業後すぐに就職できるのは、優秀な人だけ」
大学生の就職難です。中国の都市部に住む16歳から24歳の失業率は、新型コロナの感染拡大前の2019年の5月には10%前後でしたが、今年はおよそ2倍、20.8%に増えています。
就職説明会に参加した学生
「企業の求人はかなり少なくなったと感じます」
失業率が上がった背景には、厳しい「ゼロコロナ政策」が解除された後の中国経済の回復が順調ではなく、中小企業などが採用に慎重になっていることがあるとみられます。
こちらは大学で行われている軍事教練。ハイテク化を進めるうえで、高学歴の人材を確保したい中国軍にとって今はチャンスで、今年は高校生と大学生の新規採用枠を10%増やしています。
大学生
「(Q.軍への入隊は)いいですね、もちろんいいです。国に身を捧げるのはいいことです。国のためだから辛くはありません」
危険が伴うとして、かつては避けられていた若者の軍への入隊。給与の引き上げなど待遇改善も進む中、就職難の大学生と人材確保を進めたい中国軍の思惑が一致した状況が生まれています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ff148bd747095fa73bdf...
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