今回の報道に複雑な気持ちを抱くのが、4容疑者のひとりと同級生の子をもつ保護者だ。
「修くんが亡くなったことは本当に痛ましいことで、もし4人がやったことならきちんと罪を償う必要はあると思います。
ただ、4人の子供時代を知っていると、彼女たちもネグレクトを受け、親に愛されていなかったので……」と前置きして、こう語る。
「沙喜らは小学校時代、毎日のように母親から言葉の暴力を受けていた。
いつも家では母親(保護された祖母)がわめく声が聞こえていて、子供は泣いてじっと耐えている。
私から言わせれば、沙喜らも可哀想な子供たちだった。母親は家から出てくることもなく、父親はいなかった。
たまに母親の彼氏のような男性が来ていたが、子供と一緒のときは見たことがない。
食事くらいは作ってもらえるんだろうけど、掃除や洗濯は沙喜らがやっていていつもゴミ出しする姿を見ていた」
母親は近隣住民との交流はなく、また授業参観などの行事に顔を出したこともなかったという。
そのため、近所で穂坂一家の噂は広まり、同級生の間では知らない人はいないといわれるほどまでの一家となった。
「4人とも特別学級にいたこともあって、この辺りの子供たちは親から“穂坂家に近寄るな”と言われていたから、
沙喜らはいつも4人だけで遊んでいた。学校も家庭環境を問題視していて、沙喜たちの体にあざが見つかったということで、
担任らが何度も家に来ていたけど母親と会えずに帰っていった。
その後、学校内でトラブルが起きたとかで、一家で引っ越しちゃって、
同級生たちも大人になったから話題になることもなかったけど、どうしているんだろうかと心配はしていた」
子供への虐待は、親子間で連鎖すると言われる。
実際、世界で子供の支援活動に取り組んでいる団体「セーブ・ザ・チルドレン」は、
“虐待の連鎖”の現実を描いた啓発広告を作っているほどだ。
今回も、そのような事件だったのか。
穂坂家の異様さに気づいていた人も多かっただけに、社会として修ちゃんの命が救えなかったことが悔やまれる。
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