日本学術会議法の改定案が今国会にも提案される。人選の方法を改めようとする現首相の岸田文雄氏
一つ前の菅義偉氏は学術会議のあり方を疑問視し、時に「目の敵」にしたようにも見える。背景は一体、何なのか。
そんな問題意識から取材を進めると、「お家芸」のように古くから学術会議を痛烈に批判した組織が浮かび上がった。
この「接点」をどう考えるべきか。
◆改定案は「あからさまな介入」
5日にあった内閣府と日本学術会議の面談。会議側から批判が続出した。「不透明でブラックボックス」「監視のための法改正だ」
内閣府から説明を受けたのが現政権が新設を目指す「選考諮問委員会(仮称)」。学術会議の会員選考に関わる「第三者組織」だ。
国主導で人事制度が変わりかねない状況に対し、長く学術会議の会員や連携会員を務めてきた宗教学者の島薗進氏は
「あからさまな介入。政府や財界などが委員任命に関与しようとすれば、政府や与党、特定のグループの意向に従うような組織になる」と危ぶむ。
今は学術会議側が会員候補を選考した上、推薦を受けた首相が任命している。諮問委が新設されると、そのメンバーは学術会議の
会長が選ぶ一方、会員候補の選考時に諮問委の意見を聞き、その意見を「尊重しなければならない」とする。
内閣府の児玉泰明参事官は「学術会議は国費でまかなう国の機関。選考過程の透明化は必要だ」と語る。
一つ前の菅政権も学術会議の人事に「介入」した。
2020年9月、学術会議から推薦を受けた会員候補6人の任命を拒否した。過去の国会では、政府側が「推薦された者をそのまま
会員として任命する」と答弁したにもかかわらずだ。
ただ、近年の政権の思惑はいまひとつ分からない。菅氏に至っては真意を問われても「総合的、俯瞰ふかん的活動を確保する
観点から」と曖昧な言葉を繰り返した。
以下ソース
https://www.tokyo-np.co.jp/article/24329...
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