神奈川県警第2交通機動隊が、速度違反などの取り締まりで虚偽記載を行っていた疑いが判明した。これに伴い、約2700件の交通違反が取り消しとなり、反則金が還付される見通しだ。
【イラスト解説】自動車の違反行為と罰則
県警は、虚偽有印公文書作成罪および同行使罪の疑いで、第2交通機動隊の巡査部長ら複数名を書類送検する方針だという。
不当に徴収された反則金は3000万円以上
報道によると、巡査部長らは速度超過や車間距離不保持などの取り締まりにおいて、反則切符や関係書類に事実と異なる内容を記載していた疑いがある。
具体的には、速度違反取り締まりでは、本来は違反車両を一定距離にわたって追尾する必要があるところ、必要な距離を追尾せず、虚偽の追尾距離を記載するなどしていた。また、小隊ぐるみで虚偽調書を作成していた可能性も指摘されている。
巡査部長本人は「事務処理に時間を費やすより、取り締まりに時間を使いたかった」といった趣旨の説明をしているという。
神奈川県警は、巡査部長らが関与した交通違反のうち、免許不携帯など明らかに適正と判断できる一部を除き、ほぼ全てを取り消す方針としている。
先述したように、取り消し対象となる違反は約2700件。これに伴い納付済みの反則金3000万円超の還付手続きが進められる見込みだ。
違反点数についても抹消する方向であり、県警は専従チームを設け、問い合わせ窓口も設置して対応している。
「交通取り締まり」の書類偽造で起訴された事例は多数
虚偽有印公文書作成罪(刑法156条)、および同行使罪(158条)の法定刑はそれぞれ1年以上10年以下の拘禁刑。これらが両方成立する場合には「併合罪」として最長で15年の拘禁刑が科されることになる(刑法45条、47条参照)。
そして、本件のような交通取り締まりに関する書類の偽造に関して、過去にも元警察官が有罪判決を受けた事例が多数ある。
今月初頭にも、ミニバイクの信号無視に関する捜査報告書に虚偽を記載したとして、兵庫県警は本部地域部門に勤務する巡査部長と巡査長を虚偽公文書作成・行使の疑いで神戸地検に書類送検した。
また2024年1月、交通取り締まりによる手当の増額を目的として虚偽の公文書を作成した福岡県警の元警部補に対し、福岡地裁が懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡している。
さらに同年7月にも、交通事故捜査で虚偽の資料を作成したなどとして、鹿児島地裁は元巡査部長に懲役2年6月、執行猶予4年の判決を言い渡した。
つまり、警官という「身内」の不祥事であっても、警察は捜査・立件を行う。今回のケースでも、書類送検された巡査部長らが起訴されるまでに至る可能性は十分にあるということだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/47faae8a7d2aa025fe051...
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