自動車との接触を考えれば、車道の方が「命に関わるような重大事故」のリスクが高いと感じるのは自然な感覚です。
しかし、統計や専門的な分析では、歩道走行が必ずしも安全ではないという意外な事実が示されています。
1. 歩道の方が「事故の発生数」が多い
意外にも、物理的に歩道と車道が分かれている区間では、歩道上の方が事故の発生割合が高いというデータがあります。
出会い頭の事故: 歩道を走る自転車は、脇道や駐車場から出てくる自動車のドライバーから死角に入りやすく、衝突するケースが非常に多いです。
交差点での危険: 交差点での事故の多くは、歩道からそのまま交差点に進入した自転車によって引き起こされています。
2. 「加害者」になるリスク
歩道を走る際、最も重大なリスクは歩行者に対する加害事故です。
歩道はあくまで歩行者が最優先故、自転車が歩行者と衝突して死亡・重傷を負わせた場合、自転車側の過失は非常に重くなり、数千万円単位の高額な賠償金が請求される判決も出ています。
3. 車道の方が「予測可能性」が高い
車道は一見怖く見えますが、以下のメリットがあります。
視認性: 車道の左端を走っていれば、後方の車から常に認識されやすくなります。
ルールの一貫性: 逆走をせず左側通行を徹底すれば、車の流れに乗ることができるため、不意の衝突(特に右折車や左折車との事故)を防ぎやすくなります。
重大事故を防ぐための「現実的な選択」
国も「ただ車道を走れ」と言うだけでなく、自転車専用通行帯(自転車レーン)の整備を急いでいます。
もし車道がどうしても危険な場所(大型車の交通量が多い、道幅が狭いなど)であれば、無理をせず「例外」として歩道を通行することも認められています。
その際は、必ず車道寄りを、すぐに止まれる速度で徐行することが法律で義務付けられています。
自転車レーンの設置は、国を挙げて着実に進められていますが、理想的な「専用レーン」の整備はまだ道半ばという状況です。
設置には高いハードルがあります。
道幅の不足: 日本の道路は狭く、自転車レーンを作るために「車線を減らす」か「歩道を削る」かの選択を迫られますが、渋滞悪化や歩行者の安全面から合意形成が困難なケースが多いです。
路上駐車の問題: せっかくレーンを作っても、荷捌き車両などの路上駐車で塞がれてしまい、結局自転車が車道の中央へはみ出さざるを得ないという実態があります。
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