(前略)
ハリス氏にしても、現状からの脱却は訴えていただろうが、なぜ支持が集まりきらなかったのか。
理由の一つとして挙げられるのは、現職の副大統領としての実績不足だ。
ブランドン氏は「一番大きいのは、ここ4年間副大統領をしてきた中で、具体的にあなたは何を達成しましたかと聞かれて、パッと言えるものがない気がする。
あったら選挙活動で胸を張って言っているはず。
彼女自身も、支持者にここ数年間の実績で、具体的なものに何があると思いますかと言えば『女性で有色人種で副大統領を務めているだけでもすごい』みたいな感じがあった」と、
今でも政策を進められる立場であったにも関わらず、これといったものが残せていないことが、賛否はあれど大統領として動いた実績があるトランプ氏と比較された。
また、一時は「ハリス旋風」とも呼ばれ、トランプ氏と真逆のイメージで有利に立ってもいたが、そのイメージに対して首を傾げる支持者も出てきたという。
冷泉氏は、その笑い方に着目した。「あの笑い方はすごい。最初は軽薄だと言われていたのが、ある時期から、あれは女性の生きる喜びを表現しているのだと、若い女性を中心に支持された。
そうしたら今度は逆に男の人たちが、『女子会がなんか盛り上がっちゃってる』みたいな感じになり『自分はちょっと引くよね』というものが出てきた」と、男性支持者との乖離が始まったという。
さらにこれは女性側にもあるといい、ブランドン氏は「すごく一軍女子感がある。
アメリカの中でも、ちょっとそこがどうかと思う感じはある。ハリスさんがしゃべっている英語は、結構難しい単語や表現を使っている。
マイノリティとか移民とか、ラテン系の方で、英語を母国語にしてない方とかもいるので、ハリスさんの言っていることがわかりにくいとか、
何か上から言われてマウントを取られたみたいに思っている人もいるみたいだ」と付け加えた。(途中略)
イメージの面で、ハリス氏はどうすればよかったのか。冷泉氏は過去の候補者についても例に出しながら振り返った。
「女性だと8年前にヒラリー・クリントンさんが同じような形で負けたが、あの時はお母さん的というか、『私が国を指導する』という、ちょっと上から目線的なものがあって、若者から反発を食らった。
今回のハリスさんはやっぱりすごくソフトだったし、等身大の女性像を出すことに成功し、かなり広範囲に女性票を固めた。
ただ問題は、男性の方がそれに対して反発する、ジェンダーの争いは出てしまった」。
また、ブランドン氏も「どうやら黒人系の方々、アフリカ系アメリカ人の方々の文化には、女性が男性に仕える感覚がある。いわゆる昭和の親父みたいな感覚だ。
黒人男性からすると、女性が上に立つことが生理的によろしくないというか、喜べない人がいるらしい。
黒人男性が黒人女性をトップに選ぶのは難しいかも、というのを聞いてびっくりした」と添えた。(以下略)
https://times.abema.tv/articles/-/1015006...
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