人間の脳は数字の4と5を処理する方法が異なると判明


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001 2024/02/04(日) 03:48:04 ID:aTfrIMDdSA
人間は4つまでであれば一目で数えることができますが、それよりも多い数になると数えたり推測したりする必要があるといわれています。
人間には物の数を処理する2つの異なるシステムが備わっていると、エバーハルト・カール大学テュービンゲンとボン大学病院の研究チームが発表しました。
例えば以下の写真(赤いリンゴの写真)に写っているリンゴは、数えなくても一目で「4つ」と数えることができます。

しかし、その下の写真(青リンゴの写真)の場合だと一目見るだけで個数を把握することはできず、リンゴを数える作業を頭の中で行う必要があります。

人間は4つ以下は一瞬で把握できるものの、5つ以上になると数える必要があるということはこれまでにも知られていましたが、なぜそのような現象が起きるのかについては完全に解明されていませんでした。
「人間の脳内には数を処理するシステムが複数存在している」という仮説がこれまで提唱されていましたが、実証はされていませんでした。

しかし、2018年に発表された論文では、人間の脳には数に対応したニューロンが存在しており、特定の神経細胞が特定の数に反応して選択的に反応することが示されました。

そこで研究チームはこの現象について検証するため、てんかん治療のために脳手術の準備をしている17人の患者を集めました。
患者には治療の一環として、脳の側頭葉に微小な電極が埋め込まれているため、脳活動を測定することが可能です。
研究チームは患者たちにコンピューターのモニターを見せて、さまざまな数のドットが0.5秒間だけ表示させた上で、「今見た画面に写っていたドットは奇数個だったか偶数個だったか」を尋ねました。
その結果、患者はドットが4つ以下の場合は迅速かつ正確に答え、間違うことはなかったそうです。
しかし、表示されたドットが5つ以上だった場合、答えが遅れたり間違えたりするケースが増加したとのこと。

患者のニューロンの反応を調べたところ、特定の数に反応するニューロンはもう少し小さい数、あるいは大きい数に対しても少し反応することが判明しました。
例えば7という数に反応するニューロンは、6や8にも反応するものの、7に反応する時よりも反応が弱いそうです。
また、5や9に対してはもっと反応が弱くなるとのこと。 一方で、3という数に反応するニューロンが反応すると、同時に2や4に反応するニューロンの反応が抑制されるとのこと。
この現象により、3という数を誤って認識する可能性が低くなります。

しかしこのメカニズムは、5以上の数に反応するニューロンには存在しないとのこと。そのため、5以上の数は一目で認識できないというのが研究チームの主張です。

研究チームは、人間が数を処理する方法についてさらなる研究を進めていくと述べており、将来的に一部の人が生まれつき数の理解が苦手である理由が解明されるかもしれないとしています。

GIGAZINE 提供
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