米モデルナ純利益98%減 1〜3月、コロナワクチン低迷
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【ニューヨーク=吉田圭織】米製薬モデルナが4日発表した2023年1〜3月期決算は、純利益が前年同期比98%減の7900万ドル（約106億円）だった。同社の唯一の製品である新型コロナウイルスのワクチンの需要が減っており、売上高は69%減の18億6200万ドルだった。減収減益は3四半期連続。
コロナワクチンについては23年12月期通期に50億ドル分の販売契約を見込んでおり、さらなる契約へ向けた交渉を日米欧で進める。ステファン・バンセル最高経営責任者（CEO）はアナリスト説明会で「新型コロナはなくなっていない。世界中の政府は秋のワクチン接種計画に向け準備を進めている」と述べた。米食品医薬品局（FDA）は6月、次に対応すべき変異型を決める見通しで、それを受け同社は追加接種用のワクチンを見直す。
モデルナは新薬開発を急いでいる。24年の接種開始に向け、年内にも世界中で呼吸器合胞体ウイルス（RSV）感染症向けワクチンの承認申請をする。開発中の新型コロナやRSV、インフルエンザに対応する呼吸器系のワクチンは27年までに80億〜150億ドルの増収につながると予想している。また47の新薬開発を進めており、そのうち5つが最終治験、8つが第2相治験に入っている。23年通期は研究開発に前年比36%増の45億ドルを投じる計画だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN042WZ0U3A500C2...
コロナワクチンについては23年12月期通期に50億ドル分の販売契約を見込んでおり、さらなる契約へ向けた交渉を日米欧で進める。ステファン・バンセル最高経営責任者（CEO）はアナリスト説明会で「新型コロナはなくなっていない。世界中の政府は秋のワクチン接種計画に向け準備を進めている」と述べた。米食品医薬品局（FDA）は6月、次に対応すべき変異型を決める見通しで、それを受け同社は追加接種用のワクチンを見直す。
モデルナは新薬開発を急いでいる。24年の接種開始に向け、年内にも世界中で呼吸器合胞体ウイルス（RSV）感染症向けワクチンの承認申請をする。開発中の新型コロナやRSV、インフルエンザに対応する呼吸器系のワクチンは27年までに80億〜150億ドルの増収につながると予想している。また47の新薬開発を進めており、そのうち5つが最終治験、8つが第2相治験に入っている。23年通期は研究開発に前年比36%増の45億ドルを投じる計画だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN042WZ0U3A500C2...
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政治ショーとしては、非常に見応えのある内容だった。アメリカ上院保健・教育・労働・年金委員会のバーニー・サンダース委員長が3月22日に行ったモデルナのステファン・バンセルCEOへの尋問のことである。バンセルCEOは、モデルナが新型コロナウイルスワクチンの価格を4倍に引き上げた理由を説明するよう迫られた。サンダース委員長が指摘するように、モデルナは何十億ドルものアメリカの納税者の資金を使ってワクチンを製造している。
しかし、モデルナの値上げ決定は驚くにはあたらない。これは、2020年3月のコラムでも筆者が警告したように、明らかに壊れたシステムによるものだ。これを修正するまでは、製薬会社は常にパンデミックのような危機から大儲けすることになる。そしてアメリカの納税者は常に強奪されることになるだろう。パンデミックの初期、アメリカ連邦政府は、ワクチンへの投資を公平なアクセスと手頃な価格といった 一般的な原則に合わせることで、強力な先例を作ることもできた。ところが、そうはせずに「通常通り」を選択し、今、私たちは予想通りの結果を目の当たりにしているのだ。
モデルナは、公衆衛生を犠牲にしてでも、利益と株主価値を最大化するために全力を尽くしている。国立衛生研究所（NIH)は、ワクチンの発見に数十億ドルを投資しただけでなく、モデルナワクチンが依拠する基礎的なmRNAの特許を保有している。数年にわたる特許紛争を経て、NIHは4億ドルでモデルナに技術供与することで合意している。モデルナからすれば、これは素晴らしい取引であった。この4億ドルで、世界で360億ドルを売り上げることができ、その恩恵は役員たちの巨額の報酬に反映された。パンデミックの間、バンセル自身は4億ドルの株式を売却し、ゴールデンパラシュート（会社が買収されて自分が追放された場合に受け取ることができる報酬）は、2019年から100倍の約10億ドルにまで引き上げられた。
https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/66463...
政治ショーとしては、非常に見応えのある内容だった。アメリカ上院保健・教育・労働・年金委員会のバーニー・サンダース委員長が3月22日に行ったモデルナのステファン・バンセルCEOへの尋問のことである。バンセルCEOは、モデルナが新型コロナウイルスワクチンの価格を4倍に引き上げた理由を説明するよう迫られた。サンダース委員長が指摘するように、モデルナは何十億ドルものアメリカの納税者の資金を使ってワクチンを製造している。 しかし、モデルナの値上げ決定は驚くにはあたらない。これは、2020年3月のコラムでも筆者が警告したように、明らかに壊れたシステムによるものだ。これを修正するまでは、製薬会社は常にパンデミックのような危機から大儲けすることになる。そしてアメリカの納税者は常に強奪されることになるだろう。パンデミックの初期、アメリカ連邦政府は、ワクチンへの投資を公平なアクセスと手頃な価格といった 一般的な原則に合わせることで、強力な先例を作ることもできた。ところが、そうはせずに「通常通り」を選択し、今、私たちは予想通りの結果を目の当たりにしているのだ。
モデルナは、公衆衛生を犠牲にしてでも、利益と株主価値を最大化するために全力を尽くしている。国立衛生研究所（NIH)は、ワクチンの発見に数十億ドルを投資しただけでなく、モデルナワクチンが依拠する基礎的なmRNAの特許を保有している。数年にわたる特許紛争を経て、NIHは4億ドルでモデルナに技術供与することで合意している。モデルナからすれば、これは素晴らしい取引であった。この4億ドルで、世界で360億ドルを売り上げることができ、その恩恵は役員たちの巨額の報酬に反映された。パンデミックの間、バンセル自身は4億ドルの株式を売却し、ゴールデンパラシュート（会社が買収されて自分が追放された場合に受け取ることができる報酬）は、2019年から100倍の約10億ドルにまで引き上げられた。
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