「川口市をクルドの自治区にする」クルド人リーダーの宣言が波紋
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トルコや中東などを中心に推定3000万人以上いると言われるクルド人。「国を持たない世界最大の民族」としても知られているが、日本にも約2000人が住んでいるという。しかも、その3分の2にあたる約1300人は埼玉県川口市やその周辺地域で暮らしており、隣接する蕨市の地名をもじってワラビスタンなどと呼ばれている。
そんな在日クルド人グループのリーダーたちと会食したという男性の、Xへの投稿がネット上で話題となっている。
その投稿とは、《彼らは「(ここ)川口をクルドの自治区」にしたいと言っていました》というもの。「チャイナタウンとかリトルトウキョウとかそういう意味?」と尋ねた男性に対し、リーダーは《「いやクルドのしきたりで街を運営したい」と明確に言っていました》とも明かしている。
以下ソース
https://asagei.biz/excerpt/6490...
そんな在日クルド人グループのリーダーたちと会食したという男性の、Xへの投稿がネット上で話題となっている。
その投稿とは、《彼らは「(ここ)川口をクルドの自治区」にしたいと言っていました》というもの。「チャイナタウンとかリトルトウキョウとかそういう意味?」と尋ねた男性に対し、リーダーは《「いやクルドのしきたりで街を運営したい」と明確に言っていました》とも明かしている。
以下ソース
https://asagei.biz/excerpt/6490...
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日本の在留ベトナム人数52万人、中国に次ぎ国籍別2位
日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2023年6月末時点における在留外国人数に関する統計によると、同時点の日本における在留ベトナム人数は52万0154人で、2022年末時点と比べて+6.3%増加した。
在留ベトナム人の構成比は全体の16.1%で、国籍・地域別で中国の78万8495人(構成比24.5%)に次いで2位となった。在留ベトナム人数は、2012年末の5万2367人から約9.9倍に増加している。
(略)
在留外国人の多い上位10か国・地域と人数、増減は以下の通り。
◇中国:78万8495人(前年末比+3.5%増)
◇ベトナム:52万0154人(同+6.3%増)
◇韓国:41万1748人(同+0.1%増)
◇フィリピン:30万9943人(同+3.8%増)
◇ブラジル:21万0563人(同+0.5%増)
◇ネパール:15万6333人(同+12.2%増)
◇インドネシア:12万2028人(同+23.4%増)
◇ミャンマー:6万9613人(同+23.8%増)
◇米国:6万2425人(同+2.7%増)
◇台湾:6万0220人(同+5.1%増)
https://www.viet-jo.com/m/news/statistics/231016175806...
※関連リンク
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_0003...
日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2023年6月末時点における在留外国人数に関する統計によると、同時点の日本における在留ベトナム人数は52万0154人で、2022年末時点と比べて+6.3%増加した。
在留ベトナム人の構成比は全体の16.1%で、国籍・地域別で中国の78万8495人(構成比24.5%)に次いで2位となった。在留ベトナム人数は、2012年末の5万2367人から約9.9倍に増加している。
(略)
在留外国人の多い上位10か国・地域と人数、増減は以下の通り。
◇中国:78万8495人(前年末比+3.5%増)
◇ベトナム:52万0154人(同+6.3%増)
◇韓国:41万1748人(同+0.1%増)
◇フィリピン:30万9943人(同+3.8%増)
◇ブラジル:21万0563人(同+0.5%増)
◇ネパール:15万6333人(同+12.2%増)
◇インドネシア:12万2028人(同+23.4%増)
◇ミャンマー:6万9613人(同+23.8%増)
◇米国:6万2425人(同+2.7%増)
◇台湾:6万0220人(同+5.1%増)
https://www.viet-jo.com/m/news/statistics/231016175806...
※関連リンク
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_0003...
「警察!警察!警察呼んで!」と赤いシャツを振り回し…
指示役の「怒羅権」創設メンバーが逮捕 “東池袋強盗致傷事件”阿鼻叫喚の現場マンション《犯人の1人は“反撃”に遭い、首を刺されて死亡》
https://news.yahoo.co.jp/articles/25f9669c1a8269b35e8e7...
指示役の「怒羅権」創設メンバーが逮捕 “東池袋強盗致傷事件”阿鼻叫喚の現場マンション《犯人の1人は“反撃”に遭い、首を刺されて死亡》
https://news.yahoo.co.jp/articles/25f9669c1a8269b35e8e7...
「殺されるかもしれない…」埼玉県川口市や蕨市で暮らす「ワラビスタン」の「ビッグボス」が感じた恐怖と「たった一つの願い」
「日本の親方は怒鳴るが、私は怒鳴らない」
「解体の仕事は簡単ではありません。たくさんの危険がありますし、とても疲れます。日本の会社では親方が怒鳴ったりすることが多くありますが、私のところではそういうことはありません。
仕事のやり方がわからない人には、知っている人が丁寧に教えます。決められた期間内に、なるべく早く安全に仕事が終わるようにします。そのためには、機械の扱いやチームワークを大切にしています。一人で普通の日本人の3人分以上の仕事ができるように教育します。
個人の住宅だけではなく、大きな工場やパチンコ屋、ビルの解体もやります。500坪、1000坪単位の大きな現場もあります。最初は私も目で見て仕事を覚えました。機械の使い方、現場での動き方、誰も教えてくれないから全て自分で覚えました。
そして、自分で学んだことをどんどんクルドの仲間に教えました」
https://gendai.media/articles/-/11703...
「日本の親方は怒鳴るが、私は怒鳴らない」
「解体の仕事は簡単ではありません。たくさんの危険がありますし、とても疲れます。日本の会社では親方が怒鳴ったりすることが多くありますが、私のところではそういうことはありません。
仕事のやり方がわからない人には、知っている人が丁寧に教えます。決められた期間内に、なるべく早く安全に仕事が終わるようにします。そのためには、機械の扱いやチームワークを大切にしています。一人で普通の日本人の3人分以上の仕事ができるように教育します。
個人の住宅だけではなく、大きな工場やパチンコ屋、ビルの解体もやります。500坪、1000坪単位の大きな現場もあります。最初は私も目で見て仕事を覚えました。機械の使い方、現場での動き方、誰も教えてくれないから全て自分で覚えました。
そして、自分で学んだことをどんどんクルドの仲間に教えました」
https://gendai.media/articles/-/11703...
「仕事のできない人」はクルド人にも日本人にもいる
「現場で出るゴミは、ルールに従ってお金を払って処分しなければなりません。そういう手続き(各種申請書など)など、クルド人には難しいこともあります。
私の会社には日本人も働いています。彼らの助けがあって仕事ができているのです。よい仕事をしたら、それだけお金を支払います。だからクルド人以外の人も働いています。彼らの生活のためにも仕事には手を抜かないで、誰からも文句を言われないように気をつけています。
在留資格を持っていても外人、クルド人ですから、少しのミスもしないように気をつけています。何度教えても理解しない人は、クルド人にも日本人にもいます。そういう人には辞めてもらいます。生きるための仕事です。遊びではありません。だから真剣なのです。
人間は何もすることがないと悪い方に物事を考えてしまいます。どんなにいい人でも、いいことを考えられなくなるのです。私だけでなく、他のクルド人も日本人もそうだと思います。
私にはこの仕事しかなかった。だから寝る時間を削って頑張ります。この仕事以外の仕事は出来ませんから。本当は先生になったり別の仕事もしたかったです。
でも、それは日本では許されない」
「現場で出るゴミは、ルールに従ってお金を払って処分しなければなりません。そういう手続き(各種申請書など)など、クルド人には難しいこともあります。
私の会社には日本人も働いています。彼らの助けがあって仕事ができているのです。よい仕事をしたら、それだけお金を支払います。だからクルド人以外の人も働いています。彼らの生活のためにも仕事には手を抜かないで、誰からも文句を言われないように気をつけています。
在留資格を持っていても外人、クルド人ですから、少しのミスもしないように気をつけています。何度教えても理解しない人は、クルド人にも日本人にもいます。そういう人には辞めてもらいます。生きるための仕事です。遊びではありません。だから真剣なのです。
人間は何もすることがないと悪い方に物事を考えてしまいます。どんなにいい人でも、いいことを考えられなくなるのです。私だけでなく、他のクルド人も日本人もそうだと思います。
私にはこの仕事しかなかった。だから寝る時間を削って頑張ります。この仕事以外の仕事は出来ませんから。本当は先生になったり別の仕事もしたかったです。
でも、それは日本では許されない」
「殺されるかもしれない」恐怖
「仕事が終わると、眠るまでが自分の自由な時間になります。私たちは仲間同士で話しをすることを何よりも大切に思っています。仕事のこと、悩みのこと、これから先の不安のこと、家族のことなど話す事はたくさんあります。
お酒は飲まないですし、お店に入るとお金がかかるので、外で話すことが多いです。夜まで話すことも多いので、そういう姿が日本人にはいやなのかもしれません。
私たちもできるだけこの国のルールを守ろうとしていますが、話をしているだけで警察が来て「どいてください」と邪魔に扱われることも多いです。ただ、話しをしているだけです。それでも日本の人は私たちを嫌います。どんな人でも楽しみは必要です。
日本の人の中には、『早くトルコに帰れ』と言う人もいます。この30年で、私は親に会うために2回トルコに帰りました。どちらの時にも空港で逮捕されました。10日間くらい刑務所に置かれました。
『もしかしたらこのまま自由になれないかもしれない』『トルコにいる家族と二度と会えないかもしれない』『もしかしたら殺されてしまうかもしれない』と考えてしまって、本当に怖かったです。
日本の人は、『トルコはいい国で普通に暮らせるだろう』と言います。日本人にはそうだと思います。でもクルド人には違うのです」
「仕事が終わると、眠るまでが自分の自由な時間になります。私たちは仲間同士で話しをすることを何よりも大切に思っています。仕事のこと、悩みのこと、これから先の不安のこと、家族のことなど話す事はたくさんあります。
お酒は飲まないですし、お店に入るとお金がかかるので、外で話すことが多いです。夜まで話すことも多いので、そういう姿が日本人にはいやなのかもしれません。
私たちもできるだけこの国のルールを守ろうとしていますが、話をしているだけで警察が来て「どいてください」と邪魔に扱われることも多いです。ただ、話しをしているだけです。それでも日本の人は私たちを嫌います。どんな人でも楽しみは必要です。
日本の人の中には、『早くトルコに帰れ』と言う人もいます。この30年で、私は親に会うために2回トルコに帰りました。どちらの時にも空港で逮捕されました。10日間くらい刑務所に置かれました。
『もしかしたらこのまま自由になれないかもしれない』『トルコにいる家族と二度と会えないかもしれない』『もしかしたら殺されてしまうかもしれない』と考えてしまって、本当に怖かったです。
日本の人は、『トルコはいい国で普通に暮らせるだろう』と言います。日本人にはそうだと思います。でもクルド人には違うのです」
自分たち以外に信用できなくなったワケ
「トルコではいつも危険がありました。いつ家族が殺されるか分からないし、家畜のように殴られたり、蹴られたりすることもありました。人間として認めてくれなかったのです。テロリストのように扱われることもあります。
クルド人の苦しみは、一部の日本人が私たちの代わりに話をしてくれていますが、経験をしていないと本当のところは分からないのだと思います。
日本は昔、戦争があって、それからは平和な国になっています。殺される危険もなく、普通に仕事ができて、友だちと自由に話ができて、家族と暮らすことができます。
でも、クルド人はいつも力のある国に利用され、捨てられてきました。長い時間、そうだったので自分たちの他に誰も信用できなくなってしまったのかもしれません。
日本人でもトルコ人でも、いろいろな考えがある。でもみんな、生きなければならないのです。どこの国でも温かい人はいます。これまでは仕事をして頑張ってきました。
でも、それは私の家族のためでした。本当に大事なのはクルド人全体のことを考えて行動することです。それができなかったら、私の人生に意味などありません。
生活はできるようになりましたが、子供たちのために学校も作りたいですし、もっと平和になるように頑張りたいです。クルド人だけでなくて、日本人もみんなが幸せになって暮らしてくことが大事です。一人だけで生きていくことなど意味がありません」
「トルコではいつも危険がありました。いつ家族が殺されるか分からないし、家畜のように殴られたり、蹴られたりすることもありました。人間として認めてくれなかったのです。テロリストのように扱われることもあります。
クルド人の苦しみは、一部の日本人が私たちの代わりに話をしてくれていますが、経験をしていないと本当のところは分からないのだと思います。
日本は昔、戦争があって、それからは平和な国になっています。殺される危険もなく、普通に仕事ができて、友だちと自由に話ができて、家族と暮らすことができます。
でも、クルド人はいつも力のある国に利用され、捨てられてきました。長い時間、そうだったので自分たちの他に誰も信用できなくなってしまったのかもしれません。
日本人でもトルコ人でも、いろいろな考えがある。でもみんな、生きなければならないのです。どこの国でも温かい人はいます。これまでは仕事をして頑張ってきました。
でも、それは私の家族のためでした。本当に大事なのはクルド人全体のことを考えて行動することです。それができなかったら、私の人生に意味などありません。
生活はできるようになりましたが、子供たちのために学校も作りたいですし、もっと平和になるように頑張りたいです。クルド人だけでなくて、日本人もみんなが幸せになって暮らしてくことが大事です。一人だけで生きていくことなど意味がありません」
「クルドの国ができるなら、いつ死んでもいい」
「どんなときでもできることがあります。クルド人、あと5年たつと、人口がもっと増えます。世界のクルド人がもっと増えれば、発言力が大きくなって、少し自由になるかもしれません。いつかはクルド人の国ができるといいです。
今はまだ世界のどこに行ってもクルド人は差別されます。だからいつかはクルド人の国をつくらなければならないと思います。安心して自由に暮らせる国が欲しい。それは当たり前のことなのです。私は解体の仕事もなくしてしまってもいいと思っています。
クルドの国ができるならいつ死んでも、命もいらない。
今、日本から出て行くクルド人も多いです。ドイツなどに移動するクルド人も多いです。私は世界中にいるクルドの仲間と連絡を取り合っています。
日本は数年前から国の力が階段を降りるように落ちています。観光客以外の外国人が日本に来ることはありますが、大きく数が減りました。彼らは日本以外の国を選ぶようになっています。そういう状態はこれからも続きます。
日本人が国を世界の中でどうしたらいいのか、真剣に考えた方がいいと思います。私は自分が生きるために日本に来ました。必死に働いて、結婚して、会社をつくって、クルド人が多いけれど、日本人などたくさんの人を雇って頑張ってきました。自分のためだけの会社ではないのです。
奥さんには大きな迷惑をかけました。私がクルド人だからということで、彼女の人生にも大きく迷惑をかけてしまった。そのことがあるので、私が生きている限りは彼女のためにも生きます」
「どんなときでもできることがあります。クルド人、あと5年たつと、人口がもっと増えます。世界のクルド人がもっと増えれば、発言力が大きくなって、少し自由になるかもしれません。いつかはクルド人の国ができるといいです。
今はまだ世界のどこに行ってもクルド人は差別されます。だからいつかはクルド人の国をつくらなければならないと思います。安心して自由に暮らせる国が欲しい。それは当たり前のことなのです。私は解体の仕事もなくしてしまってもいいと思っています。
クルドの国ができるならいつ死んでも、命もいらない。
今、日本から出て行くクルド人も多いです。ドイツなどに移動するクルド人も多いです。私は世界中にいるクルドの仲間と連絡を取り合っています。
日本は数年前から国の力が階段を降りるように落ちています。観光客以外の外国人が日本に来ることはありますが、大きく数が減りました。彼らは日本以外の国を選ぶようになっています。そういう状態はこれからも続きます。
日本人が国を世界の中でどうしたらいいのか、真剣に考えた方がいいと思います。私は自分が生きるために日本に来ました。必死に働いて、結婚して、会社をつくって、クルド人が多いけれど、日本人などたくさんの人を雇って頑張ってきました。自分のためだけの会社ではないのです。
奥さんには大きな迷惑をかけました。私がクルド人だからということで、彼女の人生にも大きく迷惑をかけてしまった。そのことがあるので、私が生きている限りは彼女のためにも生きます」
「ビッグボス」の言葉をどう受け止めるか
「ビッグボス」による告白は以上である。
昨今、批判を浴びているクルド人の中にも、彼のような人物がいた。身体一つで異国に降り立ち、言葉を覚え、才覚のみを頼りにこの日本で人生を切り開いてきたのだ。
その生き方は多くのクルド人に尊敬され、地域住民との関係も良好に保っている。これまで彼は日本人に対して自らのことを語ってこなかった。今回、正直な気持ちを吐露してくれたのは、日本人との間で急速に顕在化した軋轢がきっかけである。
昨年2月のトルコ大地震、そして10月の入国規制の緩和以降、多くのクルド人が川口エリアを目指している。生活のスタイルを変えない彼らを受け入れる地域住民は、忍耐を強いられる場面もあるだろう。
「異質」を受け入れがたい日本人は、彼らの存在を拒絶するかもしれない。すでにその兆しはあるが、感情に端を発した排斥運動ほど、醜いものはないと思う。
「ビッグボス」による告白は以上である。
昨今、批判を浴びているクルド人の中にも、彼のような人物がいた。身体一つで異国に降り立ち、言葉を覚え、才覚のみを頼りにこの日本で人生を切り開いてきたのだ。
その生き方は多くのクルド人に尊敬され、地域住民との関係も良好に保っている。これまで彼は日本人に対して自らのことを語ってこなかった。今回、正直な気持ちを吐露してくれたのは、日本人との間で急速に顕在化した軋轢がきっかけである。
昨年2月のトルコ大地震、そして10月の入国規制の緩和以降、多くのクルド人が川口エリアを目指している。生活のスタイルを変えない彼らを受け入れる地域住民は、忍耐を強いられる場面もあるだろう。
「異質」を受け入れがたい日本人は、彼らの存在を拒絶するかもしれない。すでにその兆しはあるが、感情に端を発した排斥運動ほど、醜いものはないと思う。
日本各地で移民問題が起きている。「多様性」や「共生社会」を目指すのであれば、国も現実を直視し、取り締まりの強化だけでなく共生を促す仕組みを真剣に考えるべきなのだ。
これまでも「移民排斥」は世界のあらゆる場所で行われてきた。明治以降、日本人も南北アメリカ大陸やハワイなどへ移民として海を超えていった。現地では安価な労働力として需要が増し、人口も増えていった。
その結果、人種的偏見などから差別され、日本人排斥運動にまで高まることとなった。排斥運動の背景には、ナショナリズムの台頭と不況からくる生活苦が存在する。現在、その条件は整っている。
自分の国がない人々の気持ちを理解することは難しい。だが、彼らの育った環境を想像し、共感することは我々にもできるだろう。今後も国内には隣人として多くの外国人が住み続けることになる。彼らとの生活を円滑に進めていくためにも、改めて自分の中の差別意識を意識し、確認しておきたい。
これまでも「移民排斥」は世界のあらゆる場所で行われてきた。明治以降、日本人も南北アメリカ大陸やハワイなどへ移民として海を超えていった。現地では安価な労働力として需要が増し、人口も増えていった。
その結果、人種的偏見などから差別され、日本人排斥運動にまで高まることとなった。排斥運動の背景には、ナショナリズムの台頭と不況からくる生活苦が存在する。現在、その条件は整っている。
自分の国がない人々の気持ちを理解することは難しい。だが、彼らの育った環境を想像し、共感することは我々にもできるだろう。今後も国内には隣人として多くの外国人が住み続けることになる。彼らとの生活を円滑に進めていくためにも、改めて自分の中の差別意識を意識し、確認しておきたい。
レクサス消える…知人宅に駐車していた自営業男性、異変に気付く
一晩の間に敷地内からどこへ ペルー国籍で部品販売会社の社長逮捕…電子機器を使って開錠、走り去っていた
https://news.yahoo.co.jp/articles/c43cc49fd5c64006c4a60...
一晩の間に敷地内からどこへ ペルー国籍で部品販売会社の社長逮捕…電子機器を使って開錠、走り去っていた
https://news.yahoo.co.jp/articles/c43cc49fd5c64006c4a60...
じつはいまビザを“不正に”取得する中国人が増えていた…日本が中国人労働者であふれる「驚愕の未来」
中国を脱出したくて日本に移住
経営管理ビザを隠れ蓑に
中国人であふれかえる未来
https://news.yahoo.co.jp/articles/3bca729fc59e3f55e4f45...
中国を脱出したくて日本に移住
経営管理ビザを隠れ蓑に
中国人であふれかえる未来
https://news.yahoo.co.jp/articles/3bca729fc59e3f55e4f45...
在日クルド人一家の物語『マイスモールランド』監督が考える、平和のつくりかた[FRaU]
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7f064b8127ebd91d556c...
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7f064b8127ebd91d556c...
SNSで「敵」の悪口を書き連ね、仲間内だけで褒め合っているだけでは無意味 「本当に社会を変える」のに必要な戦いとは何か?倉本圭造×橋本直子対談
FINDERSで連載「あたらしい意識高い系をはじめよう」を手掛ける倉本圭造の対談シリーズ第3弾として、難民・移民政策の専門家である一橋大学の橋本直子との対談をお届けする。
橋本は、これまで大きな反対運動が巻き起こりながらも、今年6月に成立した改正入管法に関して、立憲民主党推薦の参考人として「修正協議」を訴えた人物で、政府提出の法案に反対し修正案を提案していた。修正案は一時は合意しかけたものの、改正案そのものの廃案を主張していた一部の弁護士、活動家、外国人支援団体は到底納得できる内容ではないとし、最終的には立憲民主党が合意を拒否。つまり政府案がそのまま可決することとなってしまった。
その顛末をForbes JAPANウェブ版での連載記事「押し通された「改正入管法」の舞台裏 国会参考人が問う」として怒りを交えて執筆したところ、「廃案一択派」からは批判を受けた一方、無党派や冷静な有識者、一部のリベラル層からは「100かゼロかではなく、泥臭く条件闘争する姿勢もやはり必要なのでは」「リベラルがこの10年ほど負け続けてしまう要因はこうした面にもあるのでは」という声も少なくなかった(本対談はその内容自体にはあまり触れないため、ぜひ当該記事を読んでいただきたい)。
倉本による本連載も「対立する勢力同士の罵り合いをいかに乗り越え、問題解決を果たしていくか」を重要なテーマに掲げており、橋本氏の記事を高く評価したことから今回の対談が決定している。
「専門家の知見」、それ自体は合理的で有用であることが多いが、ある人にとっては立場上受け入れることができない内容だったり、白黒はっきりしない複雑さを前提とした内容だったりするため、「はい論破!」が求められがちなSNS空間との相性は悪い。だがそんな現状は本当に変えられないのか。本記事は前後編を通じて難民政策や日本に住む外国人に関する話題がメインとなるが、ここで語られる問題意識は多くの業界において心当たりがある人が多いはずだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8b5270d7614dc83bfcf3...
FINDERSで連載「あたらしい意識高い系をはじめよう」を手掛ける倉本圭造の対談シリーズ第3弾として、難民・移民政策の専門家である一橋大学の橋本直子との対談をお届けする。
橋本は、これまで大きな反対運動が巻き起こりながらも、今年6月に成立した改正入管法に関して、立憲民主党推薦の参考人として「修正協議」を訴えた人物で、政府提出の法案に反対し修正案を提案していた。修正案は一時は合意しかけたものの、改正案そのものの廃案を主張していた一部の弁護士、活動家、外国人支援団体は到底納得できる内容ではないとし、最終的には立憲民主党が合意を拒否。つまり政府案がそのまま可決することとなってしまった。
その顛末をForbes JAPANウェブ版での連載記事「押し通された「改正入管法」の舞台裏 国会参考人が問う」として怒りを交えて執筆したところ、「廃案一択派」からは批判を受けた一方、無党派や冷静な有識者、一部のリベラル層からは「100かゼロかではなく、泥臭く条件闘争する姿勢もやはり必要なのでは」「リベラルがこの10年ほど負け続けてしまう要因はこうした面にもあるのでは」という声も少なくなかった(本対談はその内容自体にはあまり触れないため、ぜひ当該記事を読んでいただきたい)。
倉本による本連載も「対立する勢力同士の罵り合いをいかに乗り越え、問題解決を果たしていくか」を重要なテーマに掲げており、橋本氏の記事を高く評価したことから今回の対談が決定している。
「専門家の知見」、それ自体は合理的で有用であることが多いが、ある人にとっては立場上受け入れることができない内容だったり、白黒はっきりしない複雑さを前提とした内容だったりするため、「はい論破!」が求められがちなSNS空間との相性は悪い。だがそんな現状は本当に変えられないのか。本記事は前後編を通じて難民政策や日本に住む外国人に関する話題がメインとなるが、ここで語られる問題意識は多くの業界において心当たりがある人が多いはずだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8b5270d7614dc83bfcf3...
自身の社会観を一変させた9.11と英ブレグジットの体験
倉本:私が橋本さんのことを知ったのは、改正入管法が成立した時の、大変強い感情の籠もったForbesの記事を拝読したことがキッカケでした。
「現実的に入管行政が少しでもマシになるように奔走したら、少しの妥協も許さない左翼活動家たちから裏切り者扱いされて潰された」御本人から出てくる、「(異論を許さない)リベラルでないリベラル」だとか、「ハッシュタグをつけたツイートとか散発的なデモなんかより、法案の妥協点を専門的に探り合い交渉を重ねることこそが“本当の戦い”なのだ」みたいな強い言葉には本当に心動かされました。
記事一本読んだだけでファンになってしまったというか、でも自分で言うのも憚られますが、私自身が追い求めてきた活動のスタイルと「同じ目線」を持っておられる方だなとも感じまして、今回お会いできるのを大変楽しみにしていました。
でも「現実の難しさとぶつかりながら、諦めないで理想を追っている人」って、結構孤独になりがちですよね。党派の内側で「いつもの話」をしてるだけの人たちにはそれがなかなか理解してもらえない。
現実を少しでも変えるために、時には「敵」側とも交渉し、妥協も含めて実際に何かを変えることを重視するような動きをしていると、「純粋な理想」以外のものは一切受け入れられない!というタイプの人たちから裏切り者扱いされてしまったりもする。橋本さんも今回の件で少し「友達」を失ってしまったりもしたとお聞きしました。
でも普通に考えたら、「現実を変えること」よりも党派の中に引きこもっていつもの話をして「そうだそうだ!」って言い合っている方がよほどラクですよね。
「そういうのじゃダメなんだ」って思って実際に法案を作ったり与野党の国会議員に働きかけたりというアクションを起こすには、よほどの「個人的な思い」の源泉がないと難しいかと思うのですが、橋本さんをそういう行動に駆り立てている原体験みたいなものはどういうものなんでしょうか?
倉本:私が橋本さんのことを知ったのは、改正入管法が成立した時の、大変強い感情の籠もったForbesの記事を拝読したことがキッカケでした。
「現実的に入管行政が少しでもマシになるように奔走したら、少しの妥協も許さない左翼活動家たちから裏切り者扱いされて潰された」御本人から出てくる、「(異論を許さない)リベラルでないリベラル」だとか、「ハッシュタグをつけたツイートとか散発的なデモなんかより、法案の妥協点を専門的に探り合い交渉を重ねることこそが“本当の戦い”なのだ」みたいな強い言葉には本当に心動かされました。
記事一本読んだだけでファンになってしまったというか、でも自分で言うのも憚られますが、私自身が追い求めてきた活動のスタイルと「同じ目線」を持っておられる方だなとも感じまして、今回お会いできるのを大変楽しみにしていました。
でも「現実の難しさとぶつかりながら、諦めないで理想を追っている人」って、結構孤独になりがちですよね。党派の内側で「いつもの話」をしてるだけの人たちにはそれがなかなか理解してもらえない。
現実を少しでも変えるために、時には「敵」側とも交渉し、妥協も含めて実際に何かを変えることを重視するような動きをしていると、「純粋な理想」以外のものは一切受け入れられない!というタイプの人たちから裏切り者扱いされてしまったりもする。橋本さんも今回の件で少し「友達」を失ってしまったりもしたとお聞きしました。
でも普通に考えたら、「現実を変えること」よりも党派の中に引きこもっていつもの話をして「そうだそうだ!」って言い合っている方がよほどラクですよね。
「そういうのじゃダメなんだ」って思って実際に法案を作ったり与野党の国会議員に働きかけたりというアクションを起こすには、よほどの「個人的な思い」の源泉がないと難しいかと思うのですが、橋本さんをそういう行動に駆り立てている原体験みたいなものはどういうものなんでしょうか?
橋本:今回お声掛け頂いてありがとうございます。経歴という意味でも専門分野という意味でも、倉本さんとは今まで全く交わりが無かったのに、1言えば100伝わるみたいな感じになったのは、正直驚きました。今まで「仲間」だと思っていた人達との距離が遠くなってしまったのは悲しい反面、ものすごく強力な新たな理解者を得られたみたいで、それはとても心強く感じています。
さて、ご質問に答えると私のキャリアは国家公務員からスタートしています。具体的に言うと外務省の職員でニューヨークにある国連に常駐する、日本政府国連代表部社会部の人権人道問題担当専門調査員をしていました。で、その1年目に9.11(米同時多発テロ事件)が起こってしまうんです。
倉本:それはメチャクチャ象徴的というか、「単一の正義の世界観」が吹き飛んでしまうような大変な体験ですね…。
橋本:毎年9月には国連総会があって、その時期が繁忙期ピークになることもあり、事務方は1日20時間ぐらいずっと事前交渉のための会議漬けの毎日なんです。そんな時に、結果として誤報でしたが「3機目の飛行機が国連本部ビルに向かっているという情報があるので、速やかに退去してください」というサイレンが鳴りました。
当時はもともと「24時間働けますか」みたいな世界でしたし、事件発生から2週間ぐらい、ずっと黒い煙がモクモクモクモク立ちのぼる中で邦人保護のチームに緊急配属されました。ただ私はすぐ急性胃腸炎みたいになっちゃって、戦力としては全然使えなかったという苦い思い出があります。
テロリストにとって、ワールドトレードセンターのツインタワーは「悪の象徴」だったわけですよね。資本主義の悪者たちが自分たちの国にも手を伸ばしてきて、居場所がない人が生まれてしまい、それが最も悪いかたちで弾けてしまった出来事だったと思っています。当然テロは悪であり絶対に許されてはならないです。ただし、テロという絶対に許されない方法を使って彼らが訴えたかったことの「中身」には耳を傾けなければ、テロが撲滅されることはない。
その結果、最も凄惨な形で被害を被るのはいつも無辜の市民たちです。テロリストにとって「悪の象徴」だったワールドトレードセンターには富士銀行(当時)のニューヨーク支店もあって、日本人も20人以上犠牲になっています。また、その後の20年以上の「テロとの闘い」に敗けた結果が今のアフガニスタンです。
倉本:確かに、9.11テロみたいな出来事を体験すると、物事が「こっちが正義、あいつらは悪」では済まされないということを本能レベルで痛感させられるところがありそうですね。
もちろんテロ自体は許されないことですが、しかしアメリカが生み出した秩序によって割を食った人たちが、その怨念を徹底的にまとめあげてぶつけてくる現実がある時には、最終的には「彼らが何を考えていて、何を許せないと思っているのか」を切り捨てずに理解することがどうしても必要になりますね。
「欧米VS非欧米」「アメリカVS反アメリカ」という秩序の中で、「俺たちが正しくてお前たちは間違ってる(だから全部言うとおりにしろ)」という構造では何も進まなくなってしまう。
さて、ご質問に答えると私のキャリアは国家公務員からスタートしています。具体的に言うと外務省の職員でニューヨークにある国連に常駐する、日本政府国連代表部社会部の人権人道問題担当専門調査員をしていました。で、その1年目に9.11(米同時多発テロ事件)が起こってしまうんです。
倉本:それはメチャクチャ象徴的というか、「単一の正義の世界観」が吹き飛んでしまうような大変な体験ですね…。
橋本:毎年9月には国連総会があって、その時期が繁忙期ピークになることもあり、事務方は1日20時間ぐらいずっと事前交渉のための会議漬けの毎日なんです。そんな時に、結果として誤報でしたが「3機目の飛行機が国連本部ビルに向かっているという情報があるので、速やかに退去してください」というサイレンが鳴りました。
当時はもともと「24時間働けますか」みたいな世界でしたし、事件発生から2週間ぐらい、ずっと黒い煙がモクモクモクモク立ちのぼる中で邦人保護のチームに緊急配属されました。ただ私はすぐ急性胃腸炎みたいになっちゃって、戦力としては全然使えなかったという苦い思い出があります。
テロリストにとって、ワールドトレードセンターのツインタワーは「悪の象徴」だったわけですよね。資本主義の悪者たちが自分たちの国にも手を伸ばしてきて、居場所がない人が生まれてしまい、それが最も悪いかたちで弾けてしまった出来事だったと思っています。当然テロは悪であり絶対に許されてはならないです。ただし、テロという絶対に許されない方法を使って彼らが訴えたかったことの「中身」には耳を傾けなければ、テロが撲滅されることはない。
その結果、最も凄惨な形で被害を被るのはいつも無辜の市民たちです。テロリストにとって「悪の象徴」だったワールドトレードセンターには富士銀行(当時)のニューヨーク支店もあって、日本人も20人以上犠牲になっています。また、その後の20年以上の「テロとの闘い」に敗けた結果が今のアフガニスタンです。
倉本:確かに、9.11テロみたいな出来事を体験すると、物事が「こっちが正義、あいつらは悪」では済まされないということを本能レベルで痛感させられるところがありそうですね。
もちろんテロ自体は許されないことですが、しかしアメリカが生み出した秩序によって割を食った人たちが、その怨念を徹底的にまとめあげてぶつけてくる現実がある時には、最終的には「彼らが何を考えていて、何を許せないと思っているのか」を切り捨てずに理解することがどうしても必要になりますね。
「欧米VS非欧米」「アメリカVS反アメリカ」という秩序の中で、「俺たちが正しくてお前たちは間違ってる(だから全部言うとおりにしろ)」という構造では何も進まなくなってしまう。
橋本:仰る通りです。さらに続きがあって、NYの後は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の職員として紛争真っただ中の北部スリランカで緊急人道支援の仕事をしたり、国際移住機関(IOM)駐日事務所で国内の外国人支援などしてきたんですが、2010年代後半に博士論文執筆のためにイギリスに戻ったら、今度はブレグジットに遭遇しました。
倉本:過去20年の人類史の中で、「2つの相反する正義」がぶつかりあって予想もできない事件に発展してしまうような、そういう難しいタイミングの節目節目で現地にいらっしゃったんですね。
橋本:当時、「さすがにそんな愚行は起こらないだろう」と高を括っていたんですが、朝起きたら「離脱」の票数が勝ってしまっていて愕然としました。私はイギリスに合計6年以上住みましたが、当然周囲にブレグジット賛成という人は一人もいなくて。自分の周りがリベラルなエリートばっかりだったという事実を改めて突きつけられました
ただ、それもサッチャリズム以降の格差拡大を放置し続けていたことに対する、エリートへの回答なんだと気づかされました。その日、イギリスで一番グーグル検索された単語が「European Union(EU)」「What is EU?」だったそうです。
倉本:「EUって何?」レベルの人が賛成票を入れていたと。
橋本:つまるところ、「どうせ通らないだろうけど、政府に対する不満を叩きつけたいんだ!」と多くの人が考えた結果、通ってしまったのだと思っています。でもその結果、一番割を食っているのもそういう層の人たちなんですね。一方で「ブレグジットに賛成すべき!」と煽った政治家は国外脱出してEU市民権を得たりして涼しい顔をしている。
他国通貨に対してポンドも弱いし給料も全然上がらない。安い賃金でも働こうとする移民がこれで入ってこなくなるのかといえば、イギリスはコモンウェルスなので旧植民地の人たちは相変わらず流入してくる。その後はコロナ禍がやってくる、ロシアがウクライナに侵攻する、と経済が上向く材料がひとつもないわけです。
倉本:「エリートへの反発」で脱EUに投票した多くの庶民にとって、むしろ余計にダメージを受けてしまうような政策が実現してしまっているということなんですね。一方で、エリート階級は別にブレグジットしてもダメージは少ないというか、回避する方法をいくらでも持っていると。
それは確かに誰のためにもなってない不幸なすれ違いが起きている感じではありますね。
倉本:過去20年の人類史の中で、「2つの相反する正義」がぶつかりあって予想もできない事件に発展してしまうような、そういう難しいタイミングの節目節目で現地にいらっしゃったんですね。
橋本:当時、「さすがにそんな愚行は起こらないだろう」と高を括っていたんですが、朝起きたら「離脱」の票数が勝ってしまっていて愕然としました。私はイギリスに合計6年以上住みましたが、当然周囲にブレグジット賛成という人は一人もいなくて。自分の周りがリベラルなエリートばっかりだったという事実を改めて突きつけられました
ただ、それもサッチャリズム以降の格差拡大を放置し続けていたことに対する、エリートへの回答なんだと気づかされました。その日、イギリスで一番グーグル検索された単語が「European Union(EU)」「What is EU?」だったそうです。
倉本:「EUって何?」レベルの人が賛成票を入れていたと。
橋本:つまるところ、「どうせ通らないだろうけど、政府に対する不満を叩きつけたいんだ!」と多くの人が考えた結果、通ってしまったのだと思っています。でもその結果、一番割を食っているのもそういう層の人たちなんですね。一方で「ブレグジットに賛成すべき!」と煽った政治家は国外脱出してEU市民権を得たりして涼しい顔をしている。
他国通貨に対してポンドも弱いし給料も全然上がらない。安い賃金でも働こうとする移民がこれで入ってこなくなるのかといえば、イギリスはコモンウェルスなので旧植民地の人たちは相変わらず流入してくる。その後はコロナ禍がやってくる、ロシアがウクライナに侵攻する、と経済が上向く材料がひとつもないわけです。
倉本:「エリートへの反発」で脱EUに投票した多くの庶民にとって、むしろ余計にダメージを受けてしまうような政策が実現してしまっているということなんですね。一方で、エリート階級は別にブレグジットしてもダメージは少ないというか、回避する方法をいくらでも持っていると。
それは確かに誰のためにもなってない不幸なすれ違いが起きている感じではありますね。
1人でも多く助けたいなら「敵の部族の長」とも挨拶できる関係構築が必要
倉本:橋本さんが奇しくも体験してこられた「過去20年の人類社会の分断の見本市」と言えそうな事件たちを考えると、要するにいわゆる「欧米のエリートが考える正しさ」と、それに対する反感を募らせる人々との間で、ただ「お前が間違っている」「いやお前こそ間違ってる」とやってるだけでは不幸の連鎖が止まらないのだ、というような、そういう諦念というか、本質的な「現実主義」みたいなのがあるのかな、と感じました。
橋本:違う意見を持つ人や敵を叩きまくると、あたかも自分が偉くなったみたいでその時は気持ちよいかもしれませんが、本当の意味でどの程度生産性があるのか。究極の目的は、自分が気持ちよくなることなのか、あるいは全体として少しでも漸進していくことなのか、真剣に考える必要があります。
私はスリランカ内戦(1983年~2009年)が起こっていた時期に国連難民高等弁務官事務所の准法務官として紛争地で勤務した経験もあります。人道支援を実施するアクセスを確保するためLTTE(タミル・イーラム解放のトラ)側とも交渉していました。
人道支援活動に携わる人間は「全員を救うのは不可能なことが多々ある」という辛い事実に直面させられるトレーニングを積む必要があるんです。たとえ1人でも多くの命を救うには何をすれば良いのかという知恵を絞らなくてはいけません。
そういう現場に立ってみると、本当に「あと10人、いや1人でも助けるにはどうしたらいいか?」という切実な問題に向き合うことになります。
そう考えたら、例えば「敵側の部族の長」と挨拶もできない間柄になってしまったりするのは人道活動を放棄するのと同じことになってしまうわけです。
そういう体験をすれば、「逆側の立場の人」にも彼らなりの正義や譲れない思いがあるのだ、ということを前提にして、どうやって一歩ずつ歩み寄っていけるのかを、自然に考えるようになっていきます。
倉本:橋本さんが奇しくも体験してこられた「過去20年の人類社会の分断の見本市」と言えそうな事件たちを考えると、要するにいわゆる「欧米のエリートが考える正しさ」と、それに対する反感を募らせる人々との間で、ただ「お前が間違っている」「いやお前こそ間違ってる」とやってるだけでは不幸の連鎖が止まらないのだ、というような、そういう諦念というか、本質的な「現実主義」みたいなのがあるのかな、と感じました。
橋本:違う意見を持つ人や敵を叩きまくると、あたかも自分が偉くなったみたいでその時は気持ちよいかもしれませんが、本当の意味でどの程度生産性があるのか。究極の目的は、自分が気持ちよくなることなのか、あるいは全体として少しでも漸進していくことなのか、真剣に考える必要があります。
私はスリランカ内戦(1983年~2009年)が起こっていた時期に国連難民高等弁務官事務所の准法務官として紛争地で勤務した経験もあります。人道支援を実施するアクセスを確保するためLTTE(タミル・イーラム解放のトラ)側とも交渉していました。
人道支援活動に携わる人間は「全員を救うのは不可能なことが多々ある」という辛い事実に直面させられるトレーニングを積む必要があるんです。たとえ1人でも多くの命を救うには何をすれば良いのかという知恵を絞らなくてはいけません。
そういう現場に立ってみると、本当に「あと10人、いや1人でも助けるにはどうしたらいいか?」という切実な問題に向き合うことになります。
そう考えたら、例えば「敵側の部族の長」と挨拶もできない間柄になってしまったりするのは人道活動を放棄するのと同じことになってしまうわけです。
そういう体験をすれば、「逆側の立場の人」にも彼らなりの正義や譲れない思いがあるのだ、ということを前提にして、どうやって一歩ずつ歩み寄っていけるのかを、自然に考えるようになっていきます。
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