「突っぱねる必要があり、乗務員に下ろしてくる案件ではありません」 休憩時間の自由利用
企業・従業員が顧客から受けるクレーム対応は、悪質な言いがかりの場合もあり、悩ましい社会問題の1つだ。こうした中
で、現役の長距離バス運転手の投稿が議論を呼んでいる。寄せられたクレーム内容は、「バスの運転手がサービスエリアでカ
レーライスを食べている」というものだ。当事者の男性運転手に事情を聞いた。
「バスの運転手さんがサービスエリアでカレーライスを食べている、というクレーム。休憩中にカレーを食べてはいけない理
由を具体的に説明しろや!!」。
中部地区で高速バス運転手を務めている20代の男性は、怒りの感情を交えてツイート投稿を行った。男性は「バス業界を
ホワイトにしたい」との思いを持って、高速バス運転士@中部地区(@HWBDChubu)として日々体験談やメッセージを発信し
ている。
どんな状況だったのか。具体的には「ちょうどお昼頃、30分ぐらいの休憩をとり、SAフードコートのカレーライスを食べ
ていました。営業所に帰庫し、乗客からクレームがあったことを所長から告げられました」とのことだ。
休憩時間の過ごし方について、「我が社では、休憩中は基本的に車外に出て自由に過ごせます。労働基準法の通りです」と
強調する。認められている休憩時間の自由利用。「労基法上、休憩時間は労働から解放され、自由に過ごすことができます。
無論、会社として信用失墜行為は許されませんが、、、。よって、会社にクレームが来た時点で突っぱねる必要があり、乗
務員に下ろしてくる案件ではありません」との思いを語る。
今回の投稿は、3.9万件以上のいいね、約1万回のリツイートとなり、多くの反響を呼んだ。ネット上では、「休憩中 食
事いかんの?? 死んでしまうよー」「むしろ食べて休んで安全運転していただける方が客としてもありがたいです」「何が
いけないの? 何食べてもいいじゃん」「クレームの意味が全くわからない」「元貸切乗務員ですが普通に食べてましたけど
ね」「同業ですが、くだらないクレームが多いですよね」などの多くの声が届けられている。
顧客が従業員に威圧的な言動や嫌がらせをする「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が深刻化している。
男性運転手は「最近は、『田んぼのカエルがうるさい』『消防士がコンビニで飲料を買っている』『公園で遊ぶ子どもの声
がうるさい』などの、非寛容なクレームが多いですよね」と、行き過ぎたクレームの実情について言及。「コロナ禍以後、余
計に人々の寛容さが失われていると、危機感を覚えます」と、不安な思いを吐露した。
もし従業員側に問題行動があってはいけないが、求められるのは、寛容さを取り戻すことだ。社会全体で、課題解決に取り
組むことが求められる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/af6bae82b0231a426442f...
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