海上自衛隊の護衛艦が「旭日旗」を掲揚したまま、5月に韓国・釜山港に入った。近年の韓国では旭日旗への反発が強
いのだが、なぜか韓国メディアの扱いは拍子抜けするほど落ち着いていた。旧知の国際政治学者にそれを話すと、「そうな
の? てっきり大騒ぎしてるんだと思った」という反応が返ってきた。どうしてなのか、色々な人に聞いてみた。
■主要紙は1面掲載や社説批判なし
護衛艦「はまぎり」が自衛艦旗である旭日旗をはためかせて釜山港に入ったのは5月29日だ。韓国の野党「共に民主党」
は「国民の自尊心を踏みにじった」などと反発し、国際的な慣例だと問題視しない尹錫悦政権を攻撃した。ただ主要紙を見
ると、1面に掲載したり、社説で入港を批判したりした新聞は皆無だった。
むしろ中道系とされるソウル新聞の野党批判が目に付いたほどだ。ソウル新聞は社説で「多国籍連合訓練や観艦式で各国
の艦艇が軍や機関を象徴する旗を掲げるのが国際慣例だと知らないはずのない民主党による習慣的な『旭日旗攻勢』には、
もう飽き飽きした」とまで書いた。尹政権支持を打ち出す保守系の新聞ならともかく、それ以外の新聞がここまで書くのは
かなり珍しい。
KBSテレビの夜ニュースでは、北朝鮮による「人工衛星の打ち上げ予告」がトップニュースで、旭日旗は2番目だった。
扱いとしては主要ニュースだ。ただ批判の色合いは薄く、「自衛艦に掲揚させない国際法上の根拠は事実上ないものの、韓
日関係では歴史とからんで敏感な問題となってきた」と指摘するにとどまった。その上で2010年と12年には問題視されるこ
となく韓国沿岸での訓練に参加したものの、18年には観艦式に招待した韓国政府が旭日旗を掲揚しないよう求めたことに
日本が反発し、参加を取りやめたという事実を淡々と伝えた。
公営放送で政権によって上層部が入れ替わるKBSではあるが、理事長らはまだ進歩派・文在寅政権下で任命された陣容で、
尹政権から敵視されている。そもそも現場の職員は「4000人のうち3000人が進歩派系の労組員、保守派の第2労組は100
0人もいない」(KBS関係者)。しかも日本批判は政権との距離感など関係なくしやすいはずだ。それなのに記者のコメン
トは「国民感情と国際慣行が絡み合った問題であり、よい解決策を見つけるのは簡単ではない」というものだった。
続くニダ→
https://news.yahoo.co.jp/articles/29aba838af7cb0576e2c2...
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