1/28(土) 15:50配信
24日夕方から25日未明にかけて降った大雪の影響で立ち往生となる電車が続出し、多くの乗客が長時間、
車内に閉じ込められたJR京都線や琵琶湖線。特に山科駅は、未明に解放されて徒歩でたどり着いた乗客
で混雑し、地下通路に一時避難したり、タクシー乗り場に列をつくったりと、一時混乱していたことが
報じられています。山科駅前で営業する串カツとおでんの店「串楽 山科店」は帰宅できなくなった人達
のために閉店後の座席や電源を無償で提供。始発まで数十人が夜を明かしたそうです。店主の男性に、
当日の様子を聞きました。
「大雪でお困りの方 朝まで居りますので トイレ、ケイタイ充電でお困りでしたら遠慮なくご利用下さい」
同店が、店前に手書きの貼り紙を掲示したのはちょうど日付が25日に変わった午前0時頃でした。24日の営業
を終え、店を閉めたのが23時過ぎ。男性は1人で片づけをしながら、目の前の駅周辺が尋常ではない雰囲気に
なっていることに気がついたといいます。「バスも電車も止まっていて、タクシー乗り場に大行列ができて
いたんです。夜の猛吹雪の中、小学生くらいの子供や年配の人の姿も見えたので、これは大変だと思って、
店を避難場所として開放することにしました」
急いで貼り紙を出すと、5分もしないうちに1人目が来店。その後も行き場を失って憔悴した様子の人たちが
続々と訪れ、店内はすぐ満席状態になりました。「風営法の関係でこの時間に飲食物を出すことはできません
でしたが、皆さん一様にぐったりしていて、テーブルに突っ伏して仮眠を取る方もいらっしゃいました。
何時間も電車に閉じ込められて、本当に疲れ切っていたんだと思います」「そんな状況でも、足りない席や
電源を譲り合う皆さんの優しさには感動しました。少しでも明るい方が励まされる人もいるだろうと思い、
表の照明は一晩中全開に。朝の5時になっても、ようやく電車から出られて駅に着いたという人が後を絶たず、
店は結局午前8時くらいまで開けていました」
SNSには、この店で一晩過ごしたと思われる人による「山科駅に現れた神のおかげで始発まで暖かく過ごせました。
ありがとうございました!」「いずれ恩返しにきます!」といった投稿も見られました。取材に対し、店主の男性
は「駅前ということもあって、当店がまた災害時などに必要とされることがあるかもしれません。非常食や水、
バッテリーなど、日頃の備えをあらためて考え直すきっかけになりました」と話していました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/63001617a7b85f4df8a29...
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