一軒の苦情から公園廃止に 撤回求める市議、拒む荻原健司市長、住民の受け止めは?
1軒の苦情をきっかけに廃止が決まった公園。まもなく工事が始まる予定で、すでに人気はありません。
苦情を寄せた人物に話を聞くことができました。高齢の夫婦2人暮らしの世帯。夫は…。
夫:「公園に遊びに来る親子には何も思っていない。微笑ましく思っている」
毎日家の前で、児童センターの子どもが40人から50人で遊ぶ状況を想像してほしいと訴えます。
夫:「隣接する児童センターの職員が子どもを遊ばせる際、拡声器を使って指示していたのがうるさくて、やめて下さいと言った。地域に公園がある方が良いというのはよく分かる。しかし、定年して家にいるようになると、その騒音が毎日続くことを知った。18年間妻はそれをずっと我慢してきた」
妻は我々にこう言いました。「雨の日はホッとする」。
同じように公園の近くに住む人のなかには、こう話す人もいます。
近隣住民:「(騒音は)あまり気になっていない。個人差はあると思うけど。全くうるさいとは感じていない」「全然気にならないです。騒音って思ったことない」
子どもの声がうるさいと言う人、うるさくないと言う人…。行政は、どちらの立場に耳を傾けるべきなのか。
問題を複雑にしているのは、苦情を寄せたのが1世帯だけだったという点です。
長野市議会・小泉一真議員:「廃止の発端となる苦情は特定の1世帯からということですが、これは事実でしょうか?」
長野市の担当者:「私どもに寄せられていた意見は1世帯のみでございます」
長野市議会・小泉一真議員:「なぜ1軒の要望に応え、苦情元のご機嫌取りを優先する」
長野市の担当者:「これまでも、この方の意見で流されてやってきたわけではございません。我々、管理者が管理者の責任をもって判断させてもらったことです。この方の意見で廃止を判断したものではございません」
公園がなくなることで被る不利益と、公園があることで被る不利益…。それぞれの重みを測定することは可能でしょうか。
小泉市議は、予告通り荻原市長に質問しました。
長野市議会・小泉一真議員:「廃止は立ち止まって見直すべきではないでしょうか」
長野市・荻原健司市長:「お答えいたします。先程来、議員から色々とご質問を頂きました。廃止ありきの進め方ではないかというお言葉もございましたけれども、やはり、この18年間という長い月日を考えますと、多くの関係者がやはり子どもたちの居場所を確保したいという思いの表れではないかと考えます。私としても非常に苦しい判断ではありましたけども、このまま手続きを進めさせて頂きたいと思います」
苦情を申し入れた夫婦は。
苦情を訴えた夫婦の夫:「公園が廃止になったほうが良いとは思っていたが、廃止にしろなんて言えない。廃止の決定には正直ホッとしている」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/00027919...
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