神奈川県警の警察署で、運転免許の更新時に回収した失効免許証を公安捜査を担う警備部門に渡し、過激派や右翼関
係者の顔写真を情報収集のための資料として流用していた。警察庁は22日、免許行政のために保有した情報の目的外利
用にあたり、個人情報保護法に抵触する可能性が高いと説明。不正に取得した情報を削除し、他の都道府県警で同様の
取り扱いがないか一斉調査を開始したと明らかにした。
◇一般ドライバー含め網羅的に横流しか
監視対象者ではない一般ドライバーの失効免許証も含めて、網羅的に警備部門に横流しする運用は30年前から常態化し
ていたとみられ、県警が実態を調べている。
警察庁などによると、8月22日未明、県警保土ケ谷署(横浜市)警備課に所属する20代の男性巡査長が駅に置き忘れ
たリュックサックから31枚の失効免許証が見つかった。巡査長は3月まで港北署(同)警備課に在籍しており、31枚は同
署勤務時に交通課から受け取ったものだった。同署では更新時に回収したすべての免許証を交通課員が警備課員に引き渡
していたという。
◇「平成1桁」の頃から?
警備部門では、捜査を担当する過激派や右翼の活動家、単独でテロを実行するローンオフェンダー(LO)の免許証を
抜き出し、顔写真などを警備部門のデータベースに追加して活用していたという。
県警が警備部門の経験が長い複数の職員に聴取したところ、同様の取り扱いは「平成1桁」(1989~97年)の頃から
5署で確認された。他の署でも続いていた可能性があり、全54署の状況を調べている。
◇「法適用後も従来の運用が漫然と…」
個人情報保護法は、行政機関が得た情報の目的外利用や提供を原則禁じるが、所掌事務や業務遂行に必要な限度で
「相当の理由」があれば、内部利用できると定める。
しかし今回は、署で免許更新した人の失効免許証を交通課が警備課にすべて引き渡しており、「相当の理由」の有無
を組織的に判断していないとみられる。警察庁は「個人情報保護法の適用後も、従来の運用が漫然と続いた可能性があ
る」としている。
警備部門が免許証から取得したと考えられる情報について、捜査関係事項照会など刑事訴訟法に基づき適正に入手し
たものを除いて削除する予定。
警察庁は9月上旬に「調査・指導チーム」を設置し、今月9日から都道府県警の監察部門が調査を開始している。失
効免許証は、更新時に返却したり、警察が引き取って処分したりと都道府県警により対応にばらつきがあったため、
「穴を開けて返却」が原則とする通達を出した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/279aa545fb863a0187fa3...
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