>>12 ロシアにとってシリアは簡単に捨てられる場所ではない。
ロシア軍の艦船はもちろんロシア船籍の商船ですら地中海へのアクセスが厳しくなってしまう。
ロシアが地中海に出るルートは黒海からトルコ領のボスポラス海峡などの極端に狭い海峡を通るしかない。
ここを仮に封殺されたら、地中海やスエズ運河へ出るルートは、大西洋側からジブラルタル海峡を通るしかなくなり、
とんでもない回り道になる。アジアとの貿易、アジアでの軍の作戦行動、あらゆることに大きな障害となる。
NATO軍との戦いにおいても圧倒的に不利になるのだが、すでに黒海艦隊がウクライナによって大打撃を被ってる。
一方ではウクライナの貿易船がボスポラス海峡通って地中海に出られなくなってるわけだが、
ロシア黒海艦隊の潜水艦が海峡の出入りを張ってるからで、その潜水艦などの一部はシリアを拠点にしている。
それを管理するためにシリアのアサド政権から租借させてる軍港はいろんな局面で大きな意味を持ってる。
空軍基地も租借させていて、ここからロシア機が発進し、ミサイルも撃てるようになってる。
ロシアがクリミア半島やウクライナ東部という黒海隣接地域に執着するのも、ここが交易にも軍事にも航路の重要拠点という面があるから。
もしもボスポラス海峡が封殺されたら、ロシアにとっては大死活問題でトルコとの戦争も本気で考えなければならないが
NATOに加盟してるトルコとやれば世界戦争になってしまう可能性もある。
そういう状況で海軍と空軍の基地があるシリアを失えば長期的に見ても、ロシアに大打撃になってしまう。
ウクライナ情勢にも地中海での行動の拠点シリアにロシア軍基地がなくなれば
黒海の大拠点クリミアを強引に奪ってまで構築した黒海覇権が大きな危機に陥り、
NATOとトルコが海峡封鎖の脅しをかける可能性も大きくなる。
トランプが言ったからとしても、ロシアがシリアを交換条件にすることはまずない。
それくらいロシアにとって戦略的に重要な拠点がシリア。
それなのにロシア軍はシリアを死守できない程度まで弱体化してる。
ロシア擁護派はそんなことはないと言うだろうが、少なくともシリアの戦況ではそうなってる。
逆に欧米とトルコのNATO軍はシリアのロシア軍が手薄になる時を狙ってて、
現在、反体制派への援助を活発化させてんでしょ。こっちから崩せば大きな圧力をかけられるからね。
どうやらアサドは、そのロシア軍基地に身を寄せてるようだが、その辺りが全てを物語ってるだろう。
ロシアはアサドを担いで反撃しようとする選択肢を捨てきれてないからね。無理だろうが。
亡命者としてロシア本土で引き取るよりも、シリア領内に留まらせてるのはそういうことだろう。
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