ソフトバンクグループが出資するアメリカのシェアオフィス大手、ウィーワークは、コロナ禍を背景としたオフィス利用の減少に伴って経営が悪化し、日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用をアメリカの裁判所に申請して経営破綻しました。
アメリカのシェアオフィス大手、ウィーワークは6日、日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用をアメリカの裁判所に申請したと発表し、経営破綻しました。
会社は2010年の設立以来、日本を含む世界でシェアオフィスを展開し、日本のソフトバンクグループが出資していました。
しかし、コロナ禍を背景にオフィス需要が落ち込む中で利用が減少して会員の解約が相次ぎ、経営が悪化していました。
ことし8月、6月までの3か月間の決算を発表した際には、最終赤字となったことに加え、会社として事業を継続する能力に「重大な疑義がある」と明らかにしていました。
傘下の投資ファンドを通じて出資していたソフトバンクグループは、今回のウィーワークの経営破綻で業績に影響が出る可能性もあります。
●ソフトバンクグループとウィーワーク
ウィーワークに対しては、ソフトバンクグループが傘下の投資ファンドを通じて2017年から出資を続け、ことし3月末の時点で出資比率は、議決権ベースで49.9%に達しています。
ウィーワークの経営をめぐっては、2019年に業績の悪化と経営のガバナンスに対する批判が高まり、創業者が退任したあとも、ソフトバンクグループは95億ドル規模の資金面での支援パッケージを用意し、経営を支えてきました。
しかし、その後もオフィス需要の減少などで経営の立て直しは進まず、株価の大幅な下落などによってソフトバンクグループは昨年度1年間の決算でおよそ6000億円の損失を計上しました。
ウィーワークに対する出資額はこれまでに合わせて118億ドル余り、社債などの取得額は41億ドル余りで、合計でおよそ160億ドルにのぼっています。
孫正義社長は、ことし6月に開かれた株主総会で「ウィーワークを最初に訪問してほれこんでしまった。多額の金をつぎこんで、間違った判断だからやめるべきだと役員、社員から何度も何人からも忠告を受けた。すべて僕の責任であり、私の人生の汚点だ」と述べ、みずからの責任に言及していました。
今回のウィーワークの経営破綻によって、ソフトバンクグループは、含み損の計上など今後の業績に影響が出るおそれもあります。
以下ソース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231107/k1001424970...
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