11/7(火) 5:00配信
政府・与党は6日、介護保険サービスの公定価格である介護報酬を来年度から引き上げ、プラス改定とする方向で調整に入った。
報酬改定が実施されるまでは、来年2月から介護職員と看護補助者の賃金について月額6000円引き上げる措置を行う。
民間企業を中心に賃上げが進む中、人材流出が続いている介護分野と他産業との間で開いた待遇差を埋める狙いがある。
月額6000円引き上げる措置は、関連経費を2023年度補正予算案に盛り込む。介護職員や看護補助者を対象に賃上げを
行った事業所や医療機関を対象に、1人当たり月額6000円の賃上げに相当する額を政府が都道府県を通じて補助する。
事業所や医療機関は、処遇改善計画書などを都道府県に提出し、補助金を受け取る。
介護職員と看護補助者の給与については、基本的に国が決める介護報酬や診療報酬から支払われる。
介護報酬は3年ごと、診療報酬は2年ごとに見直され、来年度は6年ぶりの同時改定となる。
政府は、報酬改定までのつなぎとして補助金を支給する考えで、支給期間を来年2月から報酬改定が行われる春頃までとする方向だ。
報酬改定で恒久的な賃上げにつなげることを想定している。
厚生労働省によると、22年の介護職員の給与平均は29・3万円、看護補助者は25・5万円で全産業平均(36・1万円)との差は大きい。
全国老人保健施設協会などによると、介護職員の23年度の賃上げ率は1・42%で、今年の春闘での平均賃上げ率(3・58%)を大きく下回る状況だ。
特に介護分野では、低賃金のために他産業に移る人が後を絶たず、離職者数が右肩上がりで増加している。同協会などの調査では、介護現場における23年
の月平均の離職者数は、10年以上勤務した正社員で199人(前年比38人増)、10年未満勤務で821人(前年比65人増)となっている。パートなどの
非正社員は、1244人で前年から100人増加している。
岸田首相は10月31日の参院予算委員会で、「医療介護における賃上げや人材確保は重要な課題だ」と述べ「必要な処遇改善の検討を行わなければならない」と指摘していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d9e5b12be4c440b76f12e...
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