高速道路において、大型トラックなどの速度制限が現行の時速80kmから引き上げられる見込みだ。7月13日、警察庁が有識者の検討会を設置することを発表した。
背景にあるのは物流の「2024年問題」だ。来年4月よりトラック運転手の残業規制が強化されることから、運転手が不足し物流が滞るのではないかと懸念されている。
そのため、短時間で効率的に長距離の輸送が行えるよう、かねてよりヤマト運輸をはじめとする全国物流ネットワーク協会が法定速度の引き上げを要望していた。
引き上げにあたっては、事故リスクの増大などを心配する声も少なくない。トラックに限らず、自動車の速度制限は公道での安全性を担保する大きな手段だからだ。
ところが、実は「スピード違反の世界記録は日本人が保持している」ことをご存じだろうか。
■時速317kmで公道を走って、即逮捕
スピード違反の、実に不名誉な「世界記録」保持者は、チューニングショップ「トップシークレット」代表の永田和彦氏だ。
永田氏は、高速アタックをする前のウォーミングアップとして、自動車のタイヤを空転させて白煙をあげるバーンアウトを派手に行うことから、「スモーキー永田」の愛称でも知られている。
永田氏がコトを起こしたのは1998年のことだった。英国の有名なカスタムカー雑誌「MAX POWER」のオファーに応えて、英国で開催されたモーターショーにカスタムカーを出展したのがすべての始まりだったという。
一度日本に帰国したものの、出展車両の引き取りと「MAX POWER」の取材のため再び渡英した永田氏は、英国のA1高速道路で公道0-300km/hアタックを行ったのだ。
「MAX POWER」と日本から同行したチューニングカー専門メディア「VIDEO OPTION」の取材を受けるなか、
カスタムで日産GT-RのRB26DETTエンジンを搭載したトヨタのスープラは、驚くべきスピードで公道を疾走した。
「目標」としていた200mph(時速322km)には届かなかったものの時速317kmまで到達した永田氏は、少しスピードを緩め始めたところでパトカーに追いかけられあえなく逮捕されている。
刑務所暮らしやショップの倒産などを危惧した永田氏だったが、短期間の国際免許停止や数万円の反則金などのペナルティで無事日本に戻ることができたという。
それどころか、その掟破りの走行や逮捕劇が大きく報じられ、「MAX POWER」も記事を大々的に掲載したことで、
永田氏は海外のチューニング好きたちの間で熱狂的な支持を得て、あろうことかあたかも伝説のヒーローのような存在になったのである。
永田氏が記録した時速317kmというスピード違反の「記録」は、伝説の一夜から約25年が経った今もまだ破られていない。
以下は記事へ
https://forbesjapan.com/articles/detail/65314?module=t...
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